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春の天皇賞は実績馬を狙え!
本命は休み明けでも“あの馬”だ。
posted2020/05/01 08:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
今週末の5月3日には第161回となる春の天皇賞(GI、京都競馬場、芝3200メートル)が行われる。
伝統の一戦であり、その昔は何か他にもGIを勝っているような実力馬でないと勝てないレースだった。ミホシンザンやスーパークリーク、メジロマックイーンにライスシャワー、ビワハヤヒデらが活躍した時代の話であり、その後のスペシャルウィークやテイエムオペラオー、マンハッタンカフェあたりもぎりぎり該当していた。
しかし、そのあたりから少々傾向が変わりだした。日本の競馬はスピード重視に舵を取り始めたのだ。サンデーサイレンスの血が浸透し、レース番組も長距離戦が少なくなるなど、スピード化に拍車がかかると、菊花賞や天皇賞(春)のような長距離レースの結果がそれまでとは微妙に変わっていった。
ここ数年は実績を残した馬が……。
2004年にイングランディーレが初GI勝ちをこの天皇賞(春)で飾ると、翌年のスズカマンボも同様。その後も'08年のアドマイヤジュピタ、'09年マイネルキッツ、'10年ジャガーメイル、'11年ヒルノダムール、更に'12年のビートブラックや'13年のフェノーメノらがいずれも初めてのGI優勝を天皇賞(春)でマークした。
マイネルキッツやジャガーメイル、ビートブラックに至っては初GIどころか初重賞勝ちが天皇賞という事で、明らかにひと昔前とは異質の結果が出るレースになった。
一昨年の勝ち馬レインボーラインもやはり初GI勝ちではあったが、それでもここ数年はまた実績のある馬が勝つようになっている。'15年のゴールドシップは皐月賞や菊花賞、有馬記念に宝塚記念も勝っている馬だった。'16、'17年に連覇したキタサンブラックも菊花賞の他、ジャパンCや大阪杯、後には有馬記念も勝つような名馬だった。
これらの傾向から見えてくるのは、現在はどの馬でもチャンスを有しているものの、突き抜けた成績を残している馬や長丁場の大レースで結果を残している馬であれば、よりチャンスがあるという事ではないだろうか。