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志村けん、藤浪、塗り絵、五輪延期。
コロナ一色の中に見えた各紙の手腕。 

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プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

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photograph byYuki Suenaga

posted2020/04/01 20:00

志村けん、藤浪、塗り絵、五輪延期。コロナ一色の中に見えた各紙の手腕。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

新型コロナウイルスの影響を伝えた3月のスポーツ各紙。塗り絵を一面に掲載するなど、思考を凝らした紙面づくりも見られた。

オススメ本の紹介、“春色”塗り絵。

 チームは大変な状況になったが、それはデイリーの記者も同じ。「トラ番25時」というコーナーでは開幕延期を受けてトラ選手のおススメの本を紹介していたのだが、球団が活動休止となったので選手と接触できない。なので28日は番外編として記者が本を紹介していた。井上記者のおススメ本は「談志の落語」。緊急時にイリュージョンな展開だった。

 日刊スポーツは一斉休校となってから「#休校になった君たちへ」というキャンペーンを始めた。なかでも目を引いたのが3月4日の一面『おかわり弾 春色に染めて!!』である。

 西武・中村剛也選手のホームラン姿をイラストで大きく載せて「塗り絵」にしていたのだ。休校で家にいる子どもたちへのプレゼントである。おかげさまでウチの5歳の娘も楽しく塗り絵をしました。

相撲協会の神対応ぶりと力士の声。

 特殊な2週間をおくったのが大相撲だ。史上初の無観客場所を開催したが大きなトラブルはなかった。
 
 千秋楽の翌日、日刊スポーツの「記者席から 緊急連載・厳戒の春」を読むと、日本相撲協会の「無観客開催運営プロジェクトチーム」(リーダーは元横綱大乃国の芝田山広報部長)の対応が書かれていた。
 
《場所中に毎日、広報部や審判部、行司や呼び出しなど、各担当部署の代表者ら約25人が集まった。前日の反省や今後の対応についてなど、約1時間の会議が連日行われ、会議内容や決定事項などは代表者が担当部署や所属部屋に伝達。》

 芝田山広報部長は「どんなささいなことも話し合い、みなさんに情報が回るように徹底した」とし、「無の境地でやった。プロジェクトチームだけではなく全協会員が一丸となった結果」と15日間を振り返っていた。神対応のこのチーム、このまま国や東京都に移行したほうがいいのでは……。

 無観客場所の力士はどういう心境なのだろう? すると「静寂による経験のない心理状態」(「記者席から」3月15日)が面白かった。
 
「お客さんがいないと不安になる。本当に静かで逆に緊張する」(栃ノ心)

「誰も見てないから緊張しない」(魁聖)

「時間いっぱいになったらいつも気合が入りすぎて頭が真っ白になる。いつもと変わらない」(照ノ富士)

 人それぞれだった!

【次ページ】 捕手目線で伝えた無観客レポ。

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