Jをめぐる冒険BACK NUMBER
1つのミスでサッカー人生は変わる。
サウジ戦終盤、共通認識はあったか。
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byJFA/AFLO
posted2020/01/10 16:30
初戦を落とした事実は変わらない。だからこそ若き日本代表には、ここからのリバウンドメンタリティーに期待したい。
ひとつのミス、敗戦で人生は変わる。
「選手たちには『生き残り』ということは、伝えてあります」
森保一監督がそう話したように、今大会はオリンピックのメンバー入りに向けたサバイバルの舞台。しかも、今大会に選ばれた23人が現状のベストメンバーというわけではない。堂安律や久保建英、冨安健洋や中山といった欧州組は参加しておらず、オリンピック本番ではさらにオーバーエイジの3人も参戦する予定なのだ。
今大会にエントリーしている23選手の中から、本番の18人に選ばれるのは、おそらく6、7人くらい。ひとりでも多くの選手が五輪行きの切符を勝ち取るためには、個のアピールと同時に、チームとしても結果を残す必要がある。
サウジアラビア戦はグループステージ最終戦でもなければ、オリンピック本番でもなく、まだ初戦。いくらでも取り戻すことができるのが、唯一の救いだろう。
ひとつのミスで、ひとつの敗戦で、この先のサッカー人生が大きく変わる――。
そう認識し、覚悟を持って悔いのない準備を進め、シリア戦を迎えてほしい。