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台湾vs.韓国、NPB外国人も多数参戦。
プレミア12は日本以外もぜひ注目を。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2019/11/10 20:00

台湾vs.韓国、NPB外国人も多数参戦。プレミア12は日本以外もぜひ注目を。<Number Web> photograph by Koh Hiroo

台中駅に飾られていたプレミア12の看板。台湾では野球が大人気スポーツなのだ。

NPBの外国人選手が各国の主力に。

 MLB選手が出てこないこともあって、各国の主力にはNPBの外国人選手が収まっている。アメリカはオリックスのディクソンが主力投手として参加している。

 オープニングラウンドで敗退したカナダには先日、巨人を退団したマシソンがメンバー入りしていた。またキューバはソフトバンクのモイネロ、グラシアル、デスパイネ、中日のアリエル・マルティネス、ライデル・マルティネスなど数多かっただけに、日本で見られないのは残念なところだ。

 なおキューバの場合、アメリカに亡命した選手はメジャーの40人枠に入っていなくても招聘できないので、NPBの選手が多くなったのだ。ちなみにメキシコは、巨人のビヤヌエバと阪神のナバーロがいる。

日本人の特徴を知っている怖さ。

 侍ジャパンにとって、勝手知ったる選手がいるチームは与しやすいか、といえばそうではない。

 2004年のアテネオリンピックの野球競技で、阪神のJFKの一角を担ったジェフ・ウィリアムスが投げるオーストラリアに苦しめられ、敗退した。

 彼らは、母国のチームで久々に野球をすることで張り切っているし、国際大会で活躍すればMLB復帰の可能性もでてくる。

 そして彼らは、日本人選手の特徴、癖をチームメイトに伝授する。

 NPB選手がいるチームは、侍ジャパンにとって手強い存在になるのは間違いないところだ。

 いつも思うのだが、WBCやプレミア12は、各国選手のキャリアについて「うんちく」を語りながら見るとビールがぐっとうまくなる。

 何年かに一度しか組織されない代表チームには、さまざまな来歴をもつ選手が集まってくるのだ。「あの選手とあの選手は高校時代ライバルでね」とか「あの2人は、実は海外でバッテリーを組んでいたんだ」とか、色々調べておしゃべりするのは楽しい。

 東京でのスーパーラウンド、日本は「世界一」を目指して頑張るだろう。その一方で、野球ファン各位は肩の力を抜いて、秋の夜長の国際試合を楽しんではいかがだろうか?
 

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