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フライボール革命と三振の激増。
大谷翔平のホームランもその一例だ。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byNanae Suzuki

posted2019/08/07 11:40

フライボール革命と三振の激増。大谷翔平のホームランもその一例だ。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

メジャーの舞台でビッグフライを量産する大谷翔平。その一方で三振も多いが、フライボール革命が進むMLBの象徴なのかもしれない。

ここ近年顕著な三振率の増加。

 それを端的に表すのが、ホームランバッターの三振率の増加だ。

 以下に2010年、2018年、2019年の1試合当たりの本塁打数10傑の選手と、彼らの1試合当たりの三振数を示す。2010、2018年は20本塁打以上の打者。2019年は15本塁打以上を対象とした。
 
 <2010年>
 1 バウティスタ(ブルージェイズ) 54本(0.335)、116三振(0.720)
 2 プホルズ(カージナルス) 42本(0.264)、76三振(0.478)
 3 コナ-コ(ホワイトソックス) 39本(0.262)、110三振(0.738)
 4 カブレラ(タイガース) 38本(0.253)、95三振(0.633)
 5 ヴォット(レッズ) 37本(0.247)、125三振(0.833)
 6 ハミルトン(レンジャーズ) 32本(0.2406)、95三振(0.714)
 7 ダン(ナショナルズ) 38本(0.2405)、199三振(1.259)
 8 ゴンザレス(ロッキーズ) 34本(0.234)、135三振(0.931)
 9 トーミ(ツインズ) 25本(0.231)、82三振(0.759)
 10 ブラニャン(2球団) 25本(0.229)、131三振(1.202)
 上位10人計 364本(0.256)、1164三振(0.819)
 
 <2018年>
 1 デービス(アスレチックス) 48本(0.318)、175三振(1.159)
 2 マルチネス(レッドソックス) 43本(0.287)、146三振(0.973)
 3 トラウト(エンゼルス) 39本(0.279)、124三振(0.886)
 4 ギャロ(レンジャーズ) 40本(0.270)、207三振(1.399)
 5 クルーズ(マリナーズ) 37本(0.257)、122三振(0.847)
 6 マンシー(ドジャース) 35本(0.255)、131三振(0.956)
 7 ラミレス(インディアンス) 39本(0.248)、80三振(0.510)
 8 イェリッチ(ブルワーズ) 36本(0.245)、135三振(0.918)
 9 アレナード(ロッキーズ) 38本(0.244)、122三振(0.782)
 10 ジャッジ(ヤンキース) 27本(0.241)、152三振(1.357)
 上位10人計 382本(0.265)、1394三振(0.967)
 
 <2019年>※8月2日まで
 1 イェリッチ(ブルワーズ) 36本(0.360)、87三振(0.870)
 2 トラウト(エンゼルス) 35本(0.340)、84三振(0.816)
 3 ガーバー(ツインズ) 20本(0.339)、59三振(1.000)
 4 ベリンジャー(ドジャース) 35本(0.330)、72三振(0.679)
 5 クルーズ(ツインズ) 26本(0.3250)、93三振(1.160)
 6 スプリンガー(アストロズ) 25本(0.3246)、71三振(0.922)
 7 アロンソ(メッツ) 34本(0.318)、117三振(1.093)
 8 ギャロ(レンジャーズ) 22本(0.314)、114三振(1.629)
 9 サンチェス(ヤンキース) 24本(0.312)、90三振(1.168)
 10 サノ(ツインズ) 18本(0.305)、87三振(1.475)
  上位10人計 275本(0.328)、874三振(1.043)
 
 2010年の時点ではアルバート・プホルズのように本塁打は打つが、三振は少ないタイプの打者が上位にいた。

【次ページ】 フライボール革命の象徴デービス。

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