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平成甲子園最強校を番付にすると。
東西横綱はあの2校、公立校は……。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2019/08/05 07:00

平成甲子園最強校を番付にすると。東西横綱はあの2校、公立校は……。<Number Web> photograph by Koh Hiroo

平成の甲子園、東西横綱は横浜と大阪桐蔭。松坂大輔に筒香嘉智、藤浪晋太郎、森友哉に根尾昂らスターを輩出した。

PLは甲子園に出てはいたのだが……。

 筆者の記憶では、PL学園(大阪)は、平成に入ってからも十分に強いと思っていたが、実は平成年間は28勝はしたものの、決勝戦には一度も出場していないのだ。

 最後の優勝は、KK(桑田真澄、清原和博)世代の2学年下、野村弘樹、立浪和義、片岡篤史らが春夏連覇した1987(昭和62)年。あの当時は、これからも「PL時代」が続くのかと思ったが、平成に入ってからは甲子園には出場するものの、絶対的な存在ではなくなった。

 2004年の大阪府大会は、決勝でPL学園と大阪桐蔭が当たり、4-4で決着がつかず、引き分け再試合の挙げ句13-7でPLが勝った。しかしこの時期から大阪桐蔭は、総合力でPLを凌駕していく。そして2014年大阪府大会は再度決勝で両者が当たるが、9-1で大阪桐蔭が大勝した。

 PL学園硬式野球部は2016年に休部。大きな衝撃を与えた。ただしPLはボロボロになって休部したわけではなく、2015年も大阪府大会では準々決勝まで進出している。

「公立校の衰退」に拍車がかかった。

 昭和時代と大きく様相が異なっているのが「公立校の衰退」だ。通算の番付では三役以上に東大関・県岐阜商(岐阜)、西関脇・松山商(愛媛)と公立校が名を連ねているが、平成番付では、福井県立福井商が東の幕尻に顔を出しているくらいで、苦しんでいる。

 PL学園以降、私学の中には「甲子園」を看板にして知名度アップを図る高校が全国にたくさんできた。こうした高校は練習環境や寮などを充実させ、全国から多くの球児を集めるようになった。

 その代表格が大阪桐蔭だ。また私学の中には、龍谷大平安(旧名・平安)のように大学の系列校になって大学名を冠するところもできた。こうした学校も野球に力を入れている。

 少子化や、他のスポーツの選択肢の増加に加え、新興私学の躍進もあって、一定の予算しかない公立校は昨今、なかなか甲子園に出場できなくなっている。部員数も減少し、部員数が9人を割り込む学校も生まれている。

 日本高野連は2012年から「連合チーム」の公式戦参加を許可したが、その背景には公立校の苦境があるのだ。

【次ページ】 金足農、大船渡のような場合……。

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