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交流戦最下位の広島、優勝は0%?
3連覇した“結束力”を取り戻せるか。

posted2019/06/25 08:00

 
交流戦最下位の広島、優勝は0%?3連覇した“結束力”を取り戻せるか。<Number Web> photograph by Kyodo News

開幕以降、不振から抜け出せない田中広輔。連続出場記録も636試合で途絶えた。

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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「V率0%」

 この文字が広島の紙面に載るのは何度目だろう。セ・リーグ3連覇中の広島は交流戦、4勝12敗1分(以下のデータ、すべて6月23日現在)で、すでに5年ぶりの最下位が決定している。交流戦の最下位球団が過去にリーグ優勝した例はないという。

 交流戦、広島に快進撃を見せた5月の面影はなかった。月間20勝の反動はあるだろう。チーム全体の調子が下降線をたどる中、交流戦に入ったタイミングが悪かった。投打の歯車、ベンチと選手の歯車がかみ合わない試合が目立った。

 1つの要因は、“柱”となるべき選手の不調不振にある。広島は今季、新井貴浩(引退)、丸佳浩(FAで巨人へ移籍)という大きな柱を失った。

 それだけに今年は新たな柱が育つことが求められた。巨人から加入した長野久義は多くのスタメン機会を与えられず、困ったときの切り札的存在。首脳陣が柱として期待した選手は開幕から不振続きで、交流戦で相次いで離脱していった誤算もあった。

“柱”の野村、中崎は再調整。

 先発の柱の1人、野村祐輔が6月11日日本ハム戦でプロ最短の1回5失点で降板。二軍降格となった。開幕から球威が上がらず、苦しんでいた。4回途中6失点した5月28日ヤクルト戦の翌日には、試合で63球投げたにも関わらず、試合前練習で神宮のブルペンで投球練習。不振脱却のヒントをつかむため藁をもつかむ思いだったのかもしれないが「登板翌日に傾斜を使って投げると今後体に影響が出る。気持ちは分かるが、心配だ」とチーム内から声が挙がっていた。

 交流戦の初戦西武戦で6回4失点。続く日本ハム戦でも立て直すことができず、チームを離れ再調整することになった。先発の柱にならなければいけないという責任感が空回りしたのかもしれない。

 3年連続胴上げ投手の中崎翔太も勤続疲労が影響してか、開幕から本来の球のキレ、制球力ではなかった。その中でも経験と技術で何とか粘ってはいたが、6月2日には抑えから配置転換され、交流戦ではパ・リーグの強打者につかまり、5試合で防御率10.80。再調整することとなった。

【次ページ】 切り込み隊長も不振を抜け出せず……。

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