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“リアリスト”フリオ・ラマスHCが
語ったバスケ日本代表の目指す未来。 

text by

生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2019/03/08 07:00

“リアリスト”フリオ・ラマスHCが語ったバスケ日本代表の目指す未来。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

代表を率いてアウェーのカタール戦に勝利、W杯本大会出場へと導いたフリオ・ラマスHC。帰国後単独でのインタビューに応じた。

東京五輪、4年後にもつながるW杯。

 ラマスHCは、'12年のロンドン五輪では母国アルゼンチンを4位に導いた。世界で戦うために必要なことを知っているからこそ、夢の安売りはしない。

「来年に控えた東京五輪を前に、W杯で戦えるというのは財産になります。W杯、オリンピックは大きな意味を持ちますが、4年後の2023年に日本代表がどうなっているかも重要な課題です。そのためには、サイズのある若手の育成も欠かせないのです」

 近視眼ではなく、中期的な視野に立っていることも頼もしい。

 今回のW杯でのゴールをひとつだけ設定するとしたら、格上を相手に感動的な試合を演じ、僅差で勝つことではないか――。そんな話をすると、ヘッドコーチはこんな見通しを語ってくれた。

「代表は、以前よりもいいチームになっているのはたしかです。よりよい準備をして、W杯本大会では内容のある試合をすること、そして格上とも堂々と渡り合い、勝負に持ち込むことが出来れば、何試合かは勝てます。どこまで進めるかは分かりませんが、何試合かは勝てる。それが私のビジョンであり、チームをいい方向に引っ張っていきたいと思います」

 リアリストの言葉だけに、信頼に足る内容ではないか。この言葉が実現したら、日本の男子バスケットボールの歴史は、また一歩、大きく踏み出すことになる。

 フリオ・ラマスのチームは、未来を感じさせる若いタレントもそろい、感動的な試合を実現する可能性を秘めていると思う。

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