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“リアリスト”フリオ・ラマスHCが
語ったバスケ日本代表の目指す未来。 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2019/03/08 07:00

“リアリスト”フリオ・ラマスHCが語ったバスケ日本代表の目指す未来。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

代表を率いてアウェーのカタール戦に勝利、W杯本大会出場へと導いたフリオ・ラマスHC。帰国後単独でのインタビューに応じた。

13年ぶりの大舞台へ。

 W杯出場が決定した後に開催されたBリーグのB1第25節では、開催18試合中、15試合が完売と、早くも「W杯効果」が出ている。8チームによって行われるチャンピオンシップも盛り上がりを見せるだろう。

 そして8月31日からは、中国でW杯が始まる。

「日本が最後にW杯に出場したのは2006年のことです(当時は世界選手権)。おそらく、しばらく経験したことのないレベルの試合に直面することでしょう。オーストラリアは別格として、アジア予選で戦ってきたハードなレベルの試合が、W杯では最低限のレベルになるはずです。すべてが難しい戦いになります。

 代表の役目は『競争すること』、つまり試合終盤まで競り合い、勝負に持ち込むことが大切です」

リアリストな指揮官が掲げる目標。

 それでも、ラマスHCは「夢」を安売りするようなことはしない。W杯では現実を見据えた目標設定が必要だという。

「実現不可能な目標を設定しては、意味はありませんよ。メディアのみなさん、八村、渡邊、ファジーカスの3人が並んだからといって、セルビアやカナダといった強豪国と対等に渡り合えると勘違いしてはいけません。私の仕事は前述の3人を含め、ベストバージョンのチームを作り出すことです。

 ヘッドコーチとして、野心的な目標を掲げることは必要なことですが、高望みをしてはいません。自分たち、そして相手チームを分析し、明確で、適切な目標を立てることが大切なのです」

 この人は徹頭徹尾、リアリストなのである。

 だからこそ、信頼に足る指揮官だと感じる。

【次ページ】 東京五輪、4年後にもつながるW杯。

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