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「東京マラソンでサブスリー」への道。
セルフ・コーチングで行こう!

posted2019/03/01 07:00

 
「東京マラソンでサブスリー」への道。セルフ・コーチングで行こう!<Number Web> photograph by Hiroki Ban

アマチュアランナーの多くがセルフ・コーチングで頑張っているはず。この試行錯誤が少しでも多くの人に伝われば、と。

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柳橋閑

柳橋閑Kan Yanagibashi

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Hiroki Ban

「走れて、登れて、記事も書ける」自称・スポーツばかライターが、東京マラソンでのサブスリーを目指して、とことん「おじさんボディ」を追い込んでいくこの企画。走力の“棚卸し”によって見えてきた絶望的な壁を前にして、おやじランナーが立てた練習計画とは?

 最終目標である東京マラソンが目前に迫ってきた。追い込んだ練習と調整レースはすでに終え、いまはただ静かに本番を待つばかり……と言いたいところだが、仕事でも私生活でも山ほどの問題を抱え、なかなか心が定まらない。果たしてどんな結末が待っているのか? レースの顛末は「NumberDo」誌上でお伝えするとして、このウェブ連載ではもう少し準備段階の話を続けたいと思う。

 前回、トップスピードが足りない僕のようなランナーにとっては、ランニングエコノミー=走りの効率性をどれだけ高められるかが鍵になると書いた。

 そのためにまず必要なのがフォームの改善だ。これについては、クリニックに参加したり、教則本を読んだり、エリート選手の動画を見たりしながら、毎シーズン研究を続けている(こういうときはオタク気質が役に立ちます)。今シーズンも骨盤の動きと着地の位置を微調整して、「あ、これはちょっといいかもな」という感覚が出てきている。ただ、それはあくまで練習での話。本当にいいかどうかは、実際にフルのレースを全力で走ってみないと分からない。

あの名伯楽・小出監督曰く……。

 ランニングエコノミーを語る際に、もうひとつ切っても切れないのが体重の問題だ。僕の場合、身長が166cmで、普通に練習をしている時期の体重は60~61kg前後。レースに向けて走り込む時期は自然に59kgまで落ちるが、それ以下にはなかなか落ちない。普通の中年男性としては適正範囲だが、長距離ランナーとしてはいかにも重い。

 最もパフォーマンスが出るベスト体重というのは、骨格や筋肉の付き方によって個人差があるだろうが、基本的には軽ければ軽いほうが走りの効率がよくなることは、スポーツ科学でも明らかになっている。

 一般的に肥満度をはかる指数としてBMI(ボディ・マス・インデックス)というものがある。体重(kg)を身長(m)の2乗で割った数値だが、長距離ランナーの場合は21.0以下が好ましいと言われている。僕でいうと57.8kg以下ということになる。

 高橋尚子さんを指導したことで知られる小出義雄監督は、著書の中で体重とタイムについてこんなふうに語っている。

「僕がみてきた限りでは、サブ3を達成した市民ランナーはスリムな人ばかりです。男性で体重57~58キロくらいでしょうか。もちろん60キロ以上あっても3時間ちょっとで走る人はたくさんいますが、サブ3だとなかなか難しい。体重とタイムは、なかなか切り離して考えることはできません」(『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン サブ4・サブ3を達成する練習法』より)

 身長を無視して、体重のみを問題にしているのは名伯楽ならではの鋭い洞察だろうか。実際、BMIと照らし合わせても、僕の場合はその数字がぴたりと符合する。考えてみれば、マラソンというのは人体という重いものを42km先まで運ぶ作業ともいえるわけで、筋量とのバランスでいうと57~58kg以下というのがひとつの基準になるのかもしれない。

【次ページ】 おじさんには「あと1~2kg」が厳しい!

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