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日本の真の実力にトルシエが言及。
「まだ日本のマキシマムではない」

posted2019/02/01 11:50

 
日本の真の実力にトルシエが言及。「まだ日本のマキシマムではない」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

ひとつの大会を通じて徐々にチームがまとまり、個のプレーも生きるようになり……森保ジャパンは本当に強くなった。

text by

田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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Takuya Sugiyama

 フィリップ・トルシエは日本対イラン戦の前日にボスニア・ヘルツェゴビナを離れ、パリの自宅に戻った。パリに滞在する時間は短いが、ベトナム(PVFアカデミー)での仕事の合間のいい骨休めにはなるのだろう。

 日本がイランを破り、5度目のアジアカップ決勝進出を果たした試合を、彼はパリの自宅でテレビ観戦した。準々決勝のベトナム戦までの戦いとは打って変わった日本の試合ぶりを、彼はどう分析したのか。試合後の監督記者会見の後にトルシエに聞いた。

「これぐらいのことは十分に予測できた」

――素晴らしい試合でしたね。

「その通りだが驚きはなかった。日本のポテンシャルとこれまでの戦い方を考慮すれば、これぐらいのことはできると十分に予測できたからだ。

 日本は戦術で十分に対策を立てた。

 イランの長所を封じ、自分たちの得意な戦い方に持ち込んだ。コレクティブかつスピーディにボールを回し、フィジカルコンタクトを出来るだけ避ける。その攻守の戦術と、フィジカル、メンタル、すべての面でレベルを保ちイランを上回った。入念な準備の賜物だ」

――そうだと思いますが、多くの局面で“戦い”の場面が見られました。

「戦いそのものを回避したわけではない。なるべく戦いの場面が生じないようにする戦略だったはずだ。

 ただ、実際に戦いが起こったときにも……日本の選手は決して怯むことがなかった。コレクティブな守りでも1対1の局面でも、イランに対して一歩も譲らず、選手たちはあくまでも勇敢だった」

【次ページ】 「大迫、南野、堂安らが流れを引き寄せた」

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