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日本プロテニスに「選手会」発足。
“家庭を持つ30代”としての行動。

posted2019/01/02 10:00

 
日本プロテニスに「選手会」発足。“家庭を持つ30代”としての行動。<Number Web> photograph by Getty Images

プロテニス「選手会」会長に就任した添田豪。コート外でも活躍が期待される。

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山口奈緒美

山口奈緒美Naomi Yamaguchi

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 日本のプロテニスプレーヤーによる「選手会」が発足した。テニスにとっては短いシーズンオフのさなかに記者会見を実施。設立の目的や活動計画などを伝えた。

 そもそも、2017年の2月に海外で同じチャレンジャー大会に出ていたベテランの選手たちがたまたま食事のテーブルを囲み、そのときの会話の中で生まれた話だった。

 話し合いを重ね、勉強を重ねて、1年半の時間をかけてようやく「一般社団法人」という組織としての選手会誕生にたどり着いた。事始めのメンバー(添田豪、松井俊英、吉備雄也、仁木拓人)と、すぐに賛同した内山靖崇、その相談者だったという西岡良仁が、理事や監事を務める。

 会長に就任した添田は以前、「それぞれがいいアイデアを持っていても、テニスのような個人スポーツでは、その意見が上(協会幹部)まで吸い上げられる機会はない。選手会というかたちで存在を認めてもらえれば、より大きな発言力になる」と話し、会見でもそのような説明がされた。

男子が繁栄の時代だから。

「アイデア」とはたとえば、全日本選手権はどうすればもっと盛り上がるのかとか、日本で開催される数少ない国際トーナメントを維持するため、あるいは新たに増やすために自分たちに何ができるかとか、既存の大会の賞金のみに頼らずにプレーヤーの収入を生み出す環境をどう作っていくかとか……。

 だがそういった具体例の提示が不十分だったせいか、記者会見に集まった記者たちの「なぜ選手会という組織にする必要があったのか」「結局何をやりたいのか」という疑問がすっきり解消されなかったことは否めない。

 しかし、彼らをここまで駆り立てる背景は確かにあった。今の日本には錦織圭や大坂なおみというスター選手がいるばかりでなく、特に男子テニスは現役にツアー優勝者が4人もいるという前例のない繁栄の時代だ。

 その中で、選手たちは「たとえば10年前に比べたら、僕たちくらいのレベルの選手のことも知ってくれていることを感じるし、応援にも熱がある(添田)」と実感しているという。そして、「せっかく圭やなおみちゃんが作ってくれたムードを生かしたいというか、僕らの力でもう一押ししたい」というエネルギーが湧いた。

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