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松坂世代・和田毅が懸命のリハビリ。
ホークス最年長と50万本のワクチン。

posted2018/12/20 07:00

 
松坂世代・和田毅が懸命のリハビリ。ホークス最年長と50万本のワクチン。<Number Web> photograph by Kyodo News

今年2月の宮崎キャンプで37歳の誕生日をファンと過ごした和田。来季での復活を期す。

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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Kyodo News

 前回の当連載コラムで千賀滉大が来季から行なう「オレンジリボン運動」について紹介したが、じつは、ほぼ同じタイミングでこの活動に興味を示していた選手がもう1人いた。

 和田毅だった。

「僕もオレンジリボン運動のことを知って何か活動をしようと相談したところ、その方が千賀からも少し前に同じ話を持ち掛けられていて『来季から……』とのことでした。逆に嬉しくなりましたね。後輩も新たにチャリティー活動に興味を持ってくれたわけですから」

 オレンジリボン運動とは、子ども虐待をなくすことを呼びかける市民運動である。

 野球界では乳がんの撲滅、検診の早期受診を啓発・推進する「ピンクリボン運動」については、5月の母の日に各塁のベースをピンク色に染めたり、選手たちがピンク色の用具を使用したりするなどして呼びかけを行なうことが定着した感がある。不勉強な筆者は「オレンジリボン運動」については彼らの活動のおかげで初めて知った。

「僕だってその2つしか知りませんでしたけど、気になって最近調べてみたら凄くたくさんあることが分かりました。たとえば『パープルリボン運動』は女性への暴力の根絶や膵臓がんの啓発と撲滅を掲げているし、『ジグソーリボン運動』というのもあって自閉症を持つ方やその家族への理解や支援を行っているんです」

「ムネの思いを継ぐ活動」

 和田はかねてからチャリティー活動に意欲的だ。

 中学生の頃に「赤い羽根共同募金」の募金活動をしたことをきっかけに、「このお金はどこで、どのように使われるのだろう」と考えたのをきっかけに寄付の大切さなどを学んだという。

「プロ入りした当時のダイエーでは、今ロッテの監督をしている井口(資仁)さんが車いすを寄贈したり、それに倣う形でムネ(川崎宗則氏)も思いを継ぐ活動をしたりしていた」

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和田毅
福岡ソフトバンクホークス

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