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バスケ日本代表の隠れた成長点。
渡邊、八村の陰でチームも伸びていた。 

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byItaru Chiba

posted2018/12/08 09:00

バスケ日本代表の隠れた成長点。渡邊、八村の陰でチームも伸びていた。<Number Web> photograph by Itaru Chiba

カザフスタン戦では29分出場し7得点4アシスト3スティール。ディフェンス面でも献身的なプレーを見せた田中。

個の力の陰でチームも成長していた。

 チームとしての成長。それが、日本のキーワードだった。

 実はカザフスタン戦当日の昼、キャプテンを務める竹内と篠山の2人は話し合ったうえで、選手だけでミーティングを開いていた。そこで竹内はこう訴えかけたという。

「今、ここにいない選手のことを考えても仕方がないよ。苦しくなったとき、自分たちのことを助けられるのは、自分たちしかいないんだ!」

 その言葉に込めた想いとは何だったのか。

「カタール戦で富樫が怪我して、途中から出られなくなりました。そこで篠山選手が頑張ってくれたのはもちろん、田中選手がPGとしても奮闘してくれて、後半に相手を引き離すことができました。そうやってカバーし合えるのが、真のチームです。そのことを、みんなに伝えたかったんです」

 フリオ・ラマスHCの率いる現在の代表チームにおいて、渡邊や八村の存在は特別なもので、彼らなしでは強豪イランをやぶることはできなかったはずだ。それくらい、彼らがもたらす個の力は大きい。

 しかし、そんな彼らがいない2試合で日本が見せたのは、苦しいときにチーム一丸となって助け合うことのできる団結力だった。

 新しく代表に加わった選手たちの活躍が華々しかったからこそ、ラマス体制下のチームとしての成長はあまり見えてこなかった。しかし、それをはっきりと確認できたことこそが、この2試合の大きな収穫だった。

 来年2月に控える予選最後の2試合も、渡邉と八村の招集は厳しいと見られている。しかしその最終決戦でも、チームとして成長できているという自信が大きな武器になるはずだ。

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