第95回箱根駅伝出場校紹介BACK NUMBER
「エース」と「山」が課題の大東文化大学。
古豪・中央大学には復活の兆し。
posted2018/12/11 11:00
text by
箱根駅伝2019取材チームhakone ekiden 2019
photograph by
Yuki Suenaga
大東文化大学
<予選会7位> <前回大会16位> 7年連続50回目
カギはエースと特殊区間。
「山の大東」復活なるか。
文=別府響(文藝春秋)
「箱根駅伝本大会に50回目の出場が決まったものの、予選会で7位という結果はチームとして納得のいくものではありません。予選会トップ通過の駒澤大学とは10分以上のタイム差があり、このままではシード権の獲得は難しい。残りの2カ月、しっかりとトレーニングを積み、本大会を迎えたいと思います」
安堵と悔しさが半々に入り混じったような複雑な表情で、大東文化大学の奈良修監督は予選会を総括した。予選会を通過したにも関わらず、実際に走ったランナーたちの中にも、満面の笑みという表情の選手はほとんどいない。
今季の大東文化大学は、これまで得意にしていた全日本大学駅伝への出場権を選考会で失うなど、個人の走力と比べてチーム全体としての総合力を発揮できないレースが目についた。予選会での7位という結果も、選手が十分に力を発揮できたとは言い難かったようだ。
総合5位以内を達成するには?
そんな状況を踏まえた上で、主将の奈須智晃(4年)はチームの走りについて、こう振り返る。
「6月の全日本大学駅伝の選考会では10位と失敗して、本大会を走ることができませんでした。そういうどん底の状況から夏合宿を経て、なんとか立て直してきた。まだまだ他大学との力の差も感じていますけど、4年生として箱根駅伝ではシード権を勝ち取って終われるようにしたいですね」
目標となるシード権を狙うためには、2つの課題があると奈良監督はいう。
「箱根駅伝では“総合5位以内”を目標にしていますが、なぜチームとして力が出せなかったのかをしっかりと考える必要があります。課題のひとつは絶対的なエースがいないことですね」