第95回箱根駅伝出場校紹介BACK NUMBER
「エース」と「山」が課題の大東文化大学。
古豪・中央大学には復活の兆し。
text by
箱根駅伝2019取材チームhakone ekiden 2019
photograph byYuki Suenaga
posted2018/12/11 11:00
中央大学
<予選会8位> <前回大会15位> 2年連続、92回目
見えてきた復権の兆し。
期待は主力と温存の秘密兵器。
文=生島淳
2019年の箱根駅伝は、名門・中央大学にとって大きな意味を持つ大会になりそうだ。
中央大学は第2回大会から参加し、「C」のマークの歴史はそのまま箱根駅伝の歴史に重なる。優勝は14回を数える。
評価すべきはその安定性で、1985年から2012年まで28年連続でシード権を獲得し続けた。そのなかには1996(平成8)年の総合優勝も含まれる。
ただし見方を変えれば、平成に入ってからの総合優勝は1度、しかも強風が吹き荒れた2013年の大会では途中棄権、シード権を失ってしまった。
そこから苦難が始まった。15位、19位、15位と低迷が続き、2017年の大会では予選会を突破できなかった。中央大学が箱根駅伝に出場できなかったのは第5回の1924年、大正13年以来のことだった。
予選会8位ながら見えた希望。
それでも、潮目は変わりつつある。就任3年目を迎えた藤原正和監督、そして中央大学の選手たちが新たな歴史を作るのは間違いない。数年先にはシード権を確保するどころか、上位に食い込んでくる可能性が高い。
問題は、いつ中央大学がブレイクスルー出来るかということだ。果たして、そのタイミングが今度の大会なのか?
戦力を見ていこう。予選会では8位。評価が難しい順位だが、「芯」が見えてきたレースでもあった。
4年生エースの堀尾謙介が1時間1分57秒をマーク、ハーフマラソンの中央大学記録を作り6位に入った。そして前回の箱根駅伝の3区で、故障明けながら好走を見せた中山顕(4年)は1時間3分20秒でまとめ、本大会へとつながる走りを見せた。