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エディー・ジョーンズが語る、
「成長し続けるチーム」の作り方。 

text by

竹鼻智

竹鼻智Satoshi Takehana

PROFILE

photograph byKo Kawaguchi

posted2018/07/23 11:30

エディー・ジョーンズが語る、「成長し続けるチーム」の作り方。<Number Web> photograph by Ko Kawaguchi

エディー・ジョーンズの言葉に惹かれるのはラグビー関係者だけではない。組織のマネジメントはどの世界でも共通の関心事なのだ。

正しく説明しなければ、誰もついてこない。

「練習では、肉体面、精神面、戦術面での鍛錬を様々なパターンと強度で組み合わせ、試合に近い現実性を持たせながら、それぞれの要素で試合以上に厳しい負荷をかける。先ほど講演で話した、ストレス、休息、成長のサイクルで言う、ストレスをかけるとは、例えばこういうこと」

「私自身がこうしたコーチング理論を常に学び、その裏付けを明確に説明できなければ、選手に辛い練習をさせようとしても誰もついてこない。また、監督に限らず、チームのキャプテンや、リーダーシップを取る立場のメンバーは、チーム全体の姿勢を決めるということを忘れてはならない。

 キャプテンが試合中に肩を落としたり、フラストレーションを感じていることを露わにすると、それはあっという間にチーム全体に広がる。リーダーとは、チームにインスピレーションを与える存在でなくてはならない」

 明確なコミュニケーションと、自分が先頭に立ったハードワーク。チームを成長させるための普遍原理を語るジョーンズ氏は、自らの成長への願望を、チームに浸透させる術を心得ているように見える。大分の地で氏の講演に胸を打たれた参加者は、それぞれのフィールドで、「成長し続けるチーム」を作るため、ハードワークを重ねていくだろう。

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エディー・ジョーンズ

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