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東京五輪の金メダルのために。セブンズ林大成の前例なき挑戦。~15人制を退団して、7人制に専念~
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byNobuhiko Otomo
posted2018/07/20 07:00
日本協会との契約は今年9月まで。「結果が出なければ更新してもらえません」。前例なき挑戦の結末や如何に。
所属先は日本ラグビー協会。雇用形態は専任契約選手。7月20日に米国サンフランシスコで開幕する7人制ワールドカップ男子日本代表・林大成のプロフィールである。
と聞くと、セブンズのスペシャリストを想像してしまうが……実は、林のセブンズ歴は長くない。東海大時代に国内大会には出場したが、ユースも含めてセブンズ代表候補等には無縁。俊足でも巨漢でもなく持ち味はアタックよりタックル。「自分でも、セブンズに向いてるとは思わなかった」とまでいうのだ。
そんな林がセブンズ代表を目指したのは、「自分のラグビー人生で最大の目標をどこに置くのかを考えたとき、東京五輪で金メダルを取りたいと思った」からだ。キヤノンのGMを通じて「セブンズの合宿に行きたい」と直訴を重ねた結果、ワールドセブンズに向けた代表候補合宿に声がかかったのが'17年2月。「ケガ人とかでメンバーがいなくなって」(本人)5月の英仏大会で念願の初代表入り。だが、そこで自分の立ち位置を思い知る。「自分自身、金メダルなんて、そんなレベルには圧倒的に足りなかった」という。