【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
W杯に湧く今が最大のチャンス。
サッカーが本当に根付く“企画”を!
posted2018/07/02 07:00
text by
池田純Jun Ikeda
photograph by
Getty Images
ワールドカップ(W杯)のグループリーグが盛り上がり、テレビや新聞、ウェブなど報道はサッカー一色です。事前の盛り上がりはいまひとつだった日本ですが、またしてもW杯ブームが巻き起こりました。
日本にはここ20年で“W杯を観る癖”が根付きました。それと比べると、普段から“(Jリーグなど)サッカーを観る癖”は、広く日本人に根付いているとは言い難いのではないでしょうか。
では、どうしてここまで人はW杯に惹きつけられるのか。
「プロはクオリティだよ」
かつてブラジルで、ジーコさんと対談した際に言われたことを思い出します。
有無を言わせないクオリティに熱狂が。
世界最高峰の選手たちが集まり、毎日クオリティの高い試合が行われる。さらに国対国ですから、熱狂が生まれやすい。
あらためて、ジーコさんが言った「プロはクオリティ」という言葉を強く実感しました。プレーレベルに圧倒され、つい試合の中継を観てしまいます。有無を言わせないクオリティに引き込まれてしまいます。
私の子どもはサッカーへの興味が薄かったのですが、W杯が始まってからはボールを蹴りたくて、サッカーをしたくて仕方がないようです。毎朝、楽しそうに何度もボールを蹴って遊んでいます。あらゆるスポーツに幼少期に親しんでほしいので、親としてもとても嬉しいことです。
私自身も、小学生だった頃、W杯でマラドーナの5人抜きを観て、友達と一緒に「マラドーナ!」と叫びながらサッカーに深く親しんだ時期があったことを思い出しました。