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22戦無敗ベルギーを倒すために。
西野ジャパンに求めたい3要素。
posted2018/07/02 11:10
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Getty Images
敗戦即撤退のノックアウトステージは、何が起こるか分からない。
7月1日までに決まったベスト8の顔ぶれには、アルゼンチンも、ポルトガルも、スペインもいない。
ベルギーと対戦する日本が、だから、勝てるなどと言うつもりはない。FIFAランキング3位の実力は一過性のものではなく、世界のトップ・オブ・トップの立場を確立していくプロセスで、ベルギーは自信を深めていったと考えるべきだ。グループリーグで対戦した3カ国よりも、間違いなく手強い。
4日前のポーランド戦で、西野朗監督はスタメンに大きく手を加えた。前2試合から実に6人を入れ替えた。これにより、香川真司、原口元気、昌子源、本田圭佑らは、1週間の休養を確保することができた。
ポーランド戦に後半から出場した長谷部誠と乾貴士も、疲労を上乗せするようなことはなかった。グループリーグ突破にほぼすべての精力を注ぎこんでいった'02年と'10年よりも、明らかにいい状態で臨むことができる。
ルカク、アザールらも休養十分。
とはいえ、グループリーグの第3戦で主力を温存したのはベルギーにも共通する。こちらは前2試合のスタメンのうち、実に9人をベンチに置いた。エデン・アザールも、ロメル・ルカクも、ケビン・デブライネも、第3戦には出場していない。
交代選手もふたりだけで、そのうちひとりはバンサン・コンパニだった。大会直前に負傷したこのセンターバックは、15分ほどの出場で決勝トーナメントへの準備を進めたと考えられる。
今大会は波乱続きだ。前回王者ドイツがグループリーグで敗れ去り、同準優勝のアルゼンチン、'16年欧州選手権覇者のポルトガルも決勝トーナメント1回戦で姿を消した。優勝候補のひとつに数えられていたスペインも、開催国ロシアとのPK戦で散った。
他でもないベルギーも、志半ばで国際舞台を去ったことがある。3大会ぶりの出場となった4年前のW杯では、ベスト8まで勝ち上がった。2年後の欧州選手権への期待は高まったが、準々決勝でウェールズの勢いに呑みこまれる。伏兵に1-3で完敗した。