【NSBC補講II】 BリーグNo.1経営者のビジネス論BACK NUMBER

Bリーグ千葉がより成長するには……。
数字以上に「質」を重視する経営へ。

posted2018/04/19 07:30

 
Bリーグ千葉がより成長するには……。数字以上に「質」を重視する経営へ。<Number Web> photograph by B.LEAGUE

千葉ジェッツは、チーム、エンターテイメント、ホスピタリティ、三位一体の質の向上を追求し続けている。

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島田慎二

島田慎二Shinji Shimada

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B.LEAGUE

 昨年5月31日のBリーグの会員総会で千葉ジェッツの代表取締役社長とBリーグの副理事長(バイスチェアマン)を兼務するという異例の人事が内定し、事実上の二刀流生活がスタートしました。

 先々どうなるかは未定にせよ、とにかくベストを尽くすという心意気で同職に臨んでいました。在任期間中、ファン目線に立ったリーグ運営や観客動員増加への対策、島田塾の開催を始めとするクラブ経営の成長への寄与など、リーグ内外に対して様々なアプローチを行ってきたつもりです。

 ただ、一方で、決定のプロセスにおいて利益相反の可能性などの指摘がなされたことを踏まえ、1年以内を猶予として千葉ジェッツから代表権を外れてBリーグに専念するか、ジェッツに専念するか、どちらかを約束した経緯がありました。

 現在、ジェッツは観客動員数においても、売上においてもリーグトップクラスを維持しており、そういったチームを作り上げたから評価されて任務を担ったわけですが、最終的に現時点ではジェッツに専念することがベストだという判断に至り、バイスチェアマンを退任することになりました。

クラブの成長が、すべての成長の土台になる。

「クラブの成長なくしてはリーグの発展なし」

 これは私が常々口にしている言葉ですが、島田塾などでいろいろアドバイスし、観客動員増につながったクラブ、経営状況が好転したクラブもありました。各クラブの成長に寄与するという部分では貢献できたのではないかと思います。

 ジェッツがうまくいっているからハッピーエンドだと思っていらっしゃる方もいるかもしれません。しかしクラブの経営は簡単なことではありません。戦いの連続です。

 クラブに力がなければ、経営者のみならず、社員も地域もステークホルダーも選手も総じて苦しくなる。そういったクラブが少しでも好転するようサポートできればという気持ちがありました。

「Bリーグバイスチェアマン」という肩書はありましたが、決して、バイスチェアマンだからやってきたわけではなく、それ以上に「なんとかしたい」という気持ちでやってきたと思います。

【次ページ】 「うちも徹底的にやって千葉を抜いてやる」

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