【NSBC補講II】 BリーグNo.1経営者のビジネス論BACK NUMBER

Bリーグ千葉がより成長するには……。
数字以上に「質」を重視する経営へ。 

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島田慎二

島田慎二Shinji Shimada

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photograph byB.LEAGUE

posted2018/04/19 07:30

Bリーグ千葉がより成長するには……。数字以上に「質」を重視する経営へ。<Number Web> photograph by B.LEAGUE

千葉ジェッツは、チーム、エンターテイメント、ホスピタリティ、三位一体の質の向上を追求し続けている。

「うちも徹底的にやって千葉を抜いてやる」

 うち(ジェッツ)も少し前までは潰れそうなチームでした。

 しかし、ビジネス的な視点で改善し、努力し続けた結果、今がある。もちろん、それを自慢したいわけではありません。

「ジェッツができたのなら俺もやれるかも」「島田にできたのなら俺もできるかも」というような刺激になればいいと考えていました。トンカチで頭を軽くトントン叩く役割を私が担えれば、と。

 現に、「うちも徹底的にやって千葉を抜いてやる」、そうポジティブに考えてくれた社長もたくさんいました。

 また、対リーグにおいても、エゴイスティックな考えで判断するのではなく、クラブ目線、顧客目線に立った考え方をしなければならない。

 クラブ経営をよくすることがリーグの仕事だということをスタッフに浸透させることができたと自負しています。

 もちろん、私が携わったのはわずか1年。すべてが変わったかといえば、もちろんそうではありません。

 大切なのはこれから、です。

 スタッフにはそういった目線を持ち続け、クラブとコミュニケーションを図りながら、クラブを支えていこうという意識を持って取り組んでもらいたい。欲を言えば、クラブとのコミュニケーションを図る上で、私がいなくても潤滑にできるような時間がもう少しあれば……という思いもありますが、きっかけは十分に作ることができたと感じています。

会社は不自由だなと感じるくらいがちょうどいい。

 バイスチェアマンとクラブの代表を両立している間、ジェッツでは時間の関係もあり、経営者としてスタッフとのコミュニケーションが希薄になっていた部分がありました。また、細かい部分には多少、目をつぶっていたところがあったのも事実です。

 私がバイスチェアマンを兼任している間、多少自由になっていたので、もう一度、不自由にしようかなと。

 会社は楽しく自由にやるよりも、ビジネスとして割り切って、多少やりづらいなとか、不自由だなと感じるほうがちょうどいいのです。

 ある程度の規律と団結は必要だと考えていて、そういった面でジェッツが再成長するために、多少緩んでいるところを微調整したり厳しく締めたりしています。

【次ページ】 上に行くのは至難の業なのに、落ちるのは早い。

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