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ビデオ判定にプレミアも賛否両論。
90分間で4回も中断されちゃ……。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2018/01/22 11:30

ビデオ判定にプレミアも賛否両論。90分間で4回も中断されちゃ……。<Number Web> photograph by Getty Images

ウィリアンのプレーを確認するレフリー。審判団の重圧を軽減する役割として、VARは存在してほしいものだ。

ロンドンダービーでは90分間でに4回も試合が中断。

 筆者が「これでは困る」と感じたのは、チェルシー対アーセナルのリーグカップ準決勝第1レグでのことだ。すでにビデオ判定が導入されているブンデスリーガとセリエAでは、平均で3試合に1回程度の使用頻度だと聞く。だがこのロンドンダービーでは4回もVARでプレーが中断されたのだ。

 主審はVAR担当と意見を交わすだけではなく、自らもピッチサイドに設置される専用モニターで映像を確認する。これで最終的な判定までに軽く30秒はかかる。得点後のリスタートに要する時間と大差はないようにも思えるが、判定を待つ時間としての30秒は長く感じられる。ちなみに前述したイヘアナチョのゴール判定も、1分超も中断していた。

 観衆としては、主審が何を確認しているのかがわかりにくい場合もある。チェルシーのCKかPKかを再確認する際、ビデオ判定の笛が鳴るまでに間があった。

 つまり、保身の道具を得たような気分で多用してもらっては困るのだ。ロンドンダービーではペドロ・ロドリゲスやアルバロ・モラタがVARを迫るジェスチャーを見せていた。このような行為にも警告を出す勇気も必要だろう。

「VAR! VAR!」の合唱に流されてはならない。

 国内のプロ審判協会はVAR導入によって、判定の精度を現状の96%から98%まで高められるとしているが、最終的にはレフリーのクオリティに依存するのだ。

 何はともあれ、主審はスタンドから湧き起こる「VAR! VAR!」という新種の合唱に流されてはならない。

 次回のトライアル対象は、1月24日のアーセナル対チェルシーのリーグカップ準決勝第2レグ。両ビッグクラブが、決勝のウェンブリー・スタジアム行きを懸けて争うロンドンダービーは、試用開始5戦目にして最大のビッグゲームである。

 勝敗、そしてビデオ判定に対する世論の行方はいかに?

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