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第100回甲子園、大阪代表は2校だが。
大阪桐蔭と履正社が同地区では……。 

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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posted2017/12/10 09:00

第100回甲子園、大阪代表は2校だが。大阪桐蔭と履正社が同地区では……。<Number Web> photograph by AFLO

2017年センバツ決勝で実現した大阪決戦。第100回記念大会で両雄が甲子園に並び立つことはない。

では、大阪を東西に分けてみてはどうか?

 私案として提示したいのは、東西分割方式である。大まかに環状線外側の東方向を東地区、環状線から西側を西地区する。すると秋季大阪大会4回戦に進出した32校は以下のように分かれた(名前横の*印は公立校)。

<西大阪>
履正社高、*豊中高(以上豊中市)、大商大堺高(堺市)、*池田高(池田市)、興国高(天王寺区)、箕面学園(箕面市)、*岸和田(岸和田市)、浪速(住吉区)、初芝立命館、*鳳(以上堺市)、*大手前(中央区)、大体大浪商(泉南郡)、近大泉州(岸和田市)、大阪学芸(住吉区)、*今宮(浪速区)

<東大阪>
大阪桐蔭(大東市)、近大付、*城東工科(以上東大阪市)、*大塚(松原市)、金光大阪(高槻市)、*四條畷(四條畷市)、大産大(城東区)、*香里丘(枚方市)、関西創価(交野市)、関大一(吹田市)、*汎愛(鶴見区)、大阪偕星学園(生野区)、*八尾、金光八尾(以上八尾市)、上宮太子(南河内郡)、清教学園(河内長野市)、*高槻(高槻市)

 私立の有力校が東地区に集まっているが、大阪桐蔭と履正社が両地区に分かれている。また、興国や池田などの人気校が西地区に入っているので有力私立校の東地区への偏りはそれほど気にならないと思う。 

大阪は夏大会でシード制を採用していない。

 南北の地区割りはすでに決まっているので今さら言っても仕方ないが、前述した通り大阪は夏大会でシード制を採用していない。2011年の1回戦で大阪桐蔭が関大北陽と激突し(大阪桐蔭が4-0で勝利)、2015年の2回戦で大阪桐蔭が履正社と対戦した(大阪桐蔭が5-1で勝利)。しかしどちらの年も大阪桐蔭は甲子園に出場できなかったのは興味深い。

 徐々に調子を上げて決勝にピークを持っていく。これはどの監督も口にする都道府県大会の戦い方である。それは初戦からの強豪対決によって。大阪の高野連はもっと監督や選手に配慮した制度を設けるべきだと思う。

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