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まず守備、そして「KLM」再結成。
浦和・堀新監督のバランス改善策。

posted2017/08/22 17:00

 
まず守備、そして「KLM」再結成。浦和・堀新監督のバランス改善策。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

今季はラファエル・シルバ加入もあって、3人が並び立つ機会は減っていた。後半戦の逆襲には「KLMトリオ」の攻守両面の奮闘が求められる。

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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 セカンドステップに入った――。そう言ってもいいかもしれない。7月30日から浦和レッズの指揮を執る堀孝史新監督のチーム作りだ。

 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の後任に就いた堀監督にとって、何よりもまず手を付けなければならなかったのが、守備の立て直しだった。

 就任時点でリーグ戦36失点は、ワースト2位タイの数字。この1カ月半ほどはその内容が問題で、柏木陽介が「なんでもない場面で失点して、なんでこうなってしまうのか……」と嘆いたように、マークミスをはじめとしたイージーミスによる失点を繰り返していた。

 ペトロヴィッチ監督時代の魅力はなんと言っても、美しいパスワークによる攻撃的なスタイルだろう。今季はさらに「90分間プレスを掛け続け、相手のコートで試合をする」ことを理想に掲げ、バランスの針を攻撃へとより一層傾けた。

極端だったバランスの針を“いったん”守備に傾ける。

 しかし、遠藤航は言う。

「相手も研究してくるから、攻撃がうまくいかなくなる時期がいつか来るだろう、と思っていたら実際に来た。そこで『もう一度、攻撃に立ち返る』ということをやり続けた結果、うまくいかず、守備のバランスも整わなくて、失点が続いてしまった」

 そこで堀監督が最初に着手したのが、極端に傾いていたバランスの針を“いったん”守備に傾けることだった。

 新監督の就任以来、戦術トレーニングはずっと非公開だから、何が行われているのかは定かではないが、変化は驚くほど早くピッチの上に現れている。

 最終ラインは極端に高い位置を取らなくなった。

 前からのプレスを求められていた1トップ2シャドーは、パスコースの限定やプレスバックに意識を強めるようになった。チーム全体としてしっかりブロックを敷くようになり、前線から最終ラインまでがコンパクトに保たれるようになった。

【次ページ】 「僕が100回言うより、監督が1回言うほうが」(遠藤)

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