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実は東京五輪の出場権は未定!?
男子バスケの変革はBリーグから。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2017/02/21 08:00
体格で勝るイランに対しても鋭いカットインを仕掛けた富樫。代表の一員としてプレーできるようになったのはBリーグ開幕あってこそである。
ヘッドコーチが重視するのはディフェンスへの姿勢。
イランと初日の試合で先発した千葉ジェッツ主将の小野龍猛は、パビチェビッチ暫定ヘッドコーチの狙いを端的に説明する。
「ディフェンスを激しくやっていけ、ということを強く求めるコーチです。ディフェンスがベースになるチームは強い。まず大事なのはそこに尽きると思います」
指揮官も85-74のスコアでイランを下した後、守備面の重要性について触れている。
「数少ない練習の中で、ボールを動かしたオフェンスの規律をは築けたんじゃないかと思っています。ただ、ディフェンス面では一貫性のあるディフェンスを1試合を通して出来るようになる必要がある。日本代表では『アグレッシブさ』、『インテンシティ』、『ソリッドネス』という3つを考えてやっています」
日頃から駆け引き、読みを改善していかないと。
指揮官が強く求めるのは細かいプレーではなく、バスケットボールに取り組む上でのスタイルや、姿勢といった根幹の部分だろう。そして選手たちは代表で得た刺激と課題を、今度は普段活動する所属チームに持ち帰ろうとしている。小野はこうも話していた。
「オフェンスももちろん大事ですけど、ディフェンス面で活躍しないと継続して選ばれないと思います。イランも確かに上手かったけど、世界はもっと強いですから。ディフェンスのレベルを上げるのには、強さだけではなくて、駆け引きだったり、読みだったりも改善していかないといけない。だから、代表での経験から、自分が何をやれるようになるか。その戦いかなと思います。(所属する)千葉でも一対一のディフェンスで、守り切っていけるようにならないといけない」
またパビチェビッチ氏には、将来の日本を背負うべき才能を見つけ、成長の道筋を描くという役割もある。