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実は東京五輪の出場権は未定!?
男子バスケの変革はBリーグから。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2017/02/21 08:00
体格で勝るイランに対しても鋭いカットインを仕掛けた富樫。代表の一員としてプレーできるようになったのはBリーグ開幕あってこそである。
Bリーグが開幕して、代表選出の候補が広がった。
バスケットボールの選手会の会長も務める竹内譲次(アルバルク東京)は、今回の代表戦の意義を語っていた。
「人選を見ても、なかなか選考されなかった選手もいました。Bリーグができて、その候補が広がったのも効果の1つなのかなと思います。また、ヘッドコーチのように世界大会で結果を残された方が、バスケットボールの発展途上国に来てくださって、熱心に指導してくださっていることが僕たちにとってすごくプラスになっています」
Bリーグ開幕を機に、バスケットボール界はエンターテインメントの面では着実な一歩を踏み出しつつある。だからこそ、次に求められるのは競技面でのレベルアップだ。
見られて強くなるのが、アスリートである。
バスケットボールの試合を初めてアリーナで見た人が、またアリーナを訪れる。リピーターとなったファンの心には、チームや選手への愛着が生まれる。その愛ゆえに、厳しくも的確な指摘が生まれる。そして、その視線が選手を鍛えていく。
芸能の世界に生きるエンターテイナーは、多くの人に見られることでキレイに、あるいはたくましくなっていく。それと同じく、見られて強くなるのがスポーツというエンターテインメントの主役を担うアスリートなのである。
イランとの2試合によって、男子のバスケットボール界は新たな局面に足を踏み入れようとしている。そして、この新たなチャレンジを有意義なものにできるかどうかは、関わるもの全ての努力と覚悟にかかっている。