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ラミレス監督、Number独占告白!
監督としての最初のミスと感動と。 

text by

日比野恭三

日比野恭三Kyozo Hibino

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photograph byHideki Sugiyama

posted2016/12/08 07:00

ラミレス監督、Number独占告白!監督としての最初のミスと感動と。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

シーズン中は、試合に関する10ページ以上になる各種資料を、毎日読み続けていたというラミレス監督。

最も価値ある選手・梶谷選手の代わりはいない……。

――キャンプ中には梶谷選手がケガで離脱。大きな誤算でした。

「彼の代わりはいないので、厳しい状況だった。ホームランを打てる、出塁も盗塁もできる、さらに投手が盗塁を警戒することで次のバッターがより多くのストレートを待つことができる。打線を考えた時、最も価値のある選手だと思う。

 梶谷がいないことで外国人選手により頼らなくてはならない状況になった。(新外国人の)ロマックはなかなか結果が出なかったが、ラインアップから外せなかった」

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――梶谷選手に対する評価はかなり高いですね。

「頑固なところがあるが、見ていて非常にエキサイティングだし、ぼく自身、彼のプレーはいちばん好きだ。

『センターを守ってくれ』とか『今日は1番だ』とか、いろんな要求をしても、彼はいつも『はい、分かりました』と嫌がらずにやってくれる。ただ、彼の心の中が見えないというか、もっと自分が何をやりたいのかを話してくれたらと思う」

石川雄洋の手術が、開幕オーダーに大きな影を落とす。

――石川雄洋選手が右ひじの手術の影響で調整が遅れていたこともあり、開幕のオーダーを考えるうえで、セカンドに誰を使うかも悩んだのでは?

「石川がファーストチョイスだったのは間違いない。彼には、ベイスターズにとって必要な選手だという話をしていたし、彼自身のモチベーションも高かった。ただ石川が一軍に帯同できない状況で、次の候補は山下(幸輝)だった。飛雄馬もキャンプではすばらしい成績を残していた。

 最後の選択肢がルーキーの柴田(竜拓)だった。彼はもともとショートの選手だが、3割以上の打率を残していたし、ショートでは倉本(寿彦)が非常に安定した守備を見せていたからね。

 宮崎(敏郎)はセカンドとしてはまったく頭になくて、あくまで代打の選手だと考えていた」

――カープとの開幕戦では、抜擢した柴田選手が決勝タイムリーを放ちました。

「キャンプの後半になって山下は堅い守備ができず、飛雄馬の調子も下火になっていった。そうした中でカープの開幕戦の先発が(左腕の)ジョンソンだということは分かっていて、右の飛雄馬か、左の柴田かで悩むことになった。

 ルーキーを起用するのはどうかとも考えたが、多くの点は取れないだろうという予想の中で守備力を重視して柴田を選んだ。

 あの試合は本当によくやってくれた。彼が2打点をあげるとは、誰も予期していなかっただろう」

【次ページ】 「ぼくが監督としておかした最初のミスだった」

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