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高梨沙羅、葛西紀明らにいい環境を!
スキー連盟は強化費問題に本気だ。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2016/11/08 11:00

高梨沙羅、葛西紀明らにいい環境を!スキー連盟は強化費問題に本気だ。<Number Web> photograph by AFLO

ソチでの4位は、高梨沙羅を一回り強くした。21歳で迎える平昌五輪では、確実に表彰台の一番上を狙っている。

連盟としても、改革の決意がにじんでいる。

 また、平昌五輪に出場すれば4大会連続出場となるクロスカントリーのエース石田はオフシーズンはノルウェーでトレーニングを積んできた。

「例年と同じくらい練習しても疲労がなく、よい仕上がりだと思います」

 湯淺は「今シーズンからオーストリアのコーチにかわり、いい環境で練習させてもらっていて、いい状態だと思います」、桃野は「スノーボードクロスはスピードがあって恐怖心との戦いです。クラッシュもあったり勝負の行方が最後まで分からないので観る人にも面白いと思います」と語った。

スポンサーも新たに獲得し、強化費を確保中。

 シーズン開幕前にふさわしく、それぞれに力強く抱負を述べた会見は、連盟としての改革の決意もうかがえた。

 説明にあたったのは、トリノ五輪4位入賞など日本のエースとして活躍してきたアルペンスキーヤー皆川賢太郎氏。今年度から連盟の常務理事となった。

 皆川氏は、連盟が6競技を統括する団体であることを示し、その象徴として「SNOW JAPAN」という愛称を発表。新たに得たスポンサー3社の紹介、マーケティング面を中心とした改革へのビジョンを語った。そこには、現状を打破しようという意識がうかがえた。

 以前から活動資金、強化費に苦しんできた連盟は、トリノ、バンクーバーとメダルなしに終わったこともあり、強化費の「選択と集中」を打ち出し、ソチでは銀4、銅3と飛躍を遂げた。

 だが、その翌シーズンは大幅な強化費削減となるなど、状況は決して好転しなかった。

 オリンピックや世界選手権など国際大会に出場した経験のある選手を含め、少なくない選手が協賛・支援企業を求めたり、クラウドファンディングによって資金を集めようとしている現状がある。

 集まった費用の使途として、ワールドカップ出場、コーチの帯同資金などを掲げている。裏返せば、それらの費用に苦しんでいることを表している。

【次ページ】 2020年の前に2018年の平昌に注目を集めるために。

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