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スピードスケートの革命児、新星・
村上右磨の躍進。~「危険物取扱者
乙種第4類」を持つ代表選手って?~
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byKYODO
posted2016/11/13 09:00
勝利後も村上にほとんど笑顔はなく、「目標はまだまだ先にある」と気を引き締めていた。
スピードスケート男子短距離界に異色の新星が現れた。
10月に長野・エムウェーブで行なわれた全日本距離別選手権男子500mで無名の23歳、村上右磨(村上電気)が自己ベストを0秒24縮める35秒08の好タイムで初優勝。「34秒台を出したかったので満足はできない」と悔しがりながらも、初の主要大会制覇に表情を緩ませた。
スピードスケートが盛んな北海道大樹町に住んでいた3歳の頃、スケートを始めた。幼少時から高校まではスケート経験のない父・忠則さんの指導を受けながら大会に出場し、インターハイで3位に入るなど、一定の活躍を見せた。