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元韓国代表主将のFC東京ハ・デソン。
ACLでの母国チーム戦にかける思い。 

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吉崎エイジーニョ

吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki

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photograph byJ.LEAGUE PHOTOS

posted2016/04/18 17:00

元韓国代表主将のFC東京ハ・デソン。ACLでの母国チーム戦にかける思い。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

かつてFCソウル主将、韓国代表主将も務めた経験豊富なボランチ、ハ・デソン。

「子どもの頃から、Jリーグへの憧れがあった」

――一方で中国の待遇はよかったのでは? (ハ本人は2年間で46試合に出場、2ゴールを記録)。それでもJリーグのFC東京への移籍を決めました。どういった理由から?

「重ねてになりますが、サッカーを始めた子どもの頃から、Jリーグへの憧れがあった。昔は韓国の大物スター選手もたくさん在籍していて、時折テレビでも放映されていたんですよ。パスをしっかりつなぐサッカーをやっていることは、よく知っていました。またスタジアムや練習場といったインフラが優れているということも知っていた。自分もいずれは引退をしないといけない。そのなかでもJリーグは経験しておきたかった。本当はもう少し若い年齢でチャレンジしてみたいと思っていたのですが、すべて思い通りにはいかないものですから」

――一方で若い韓国人選手たちは「Jリーグでプレーの細かさ、戦術的な精密さを学んでキャリアアップしたい」という望みを持ってくるが、残念ながら成長しきれなかったタレントも多い。

「ここまで実際にプレーしてみて、パスのタイミング、ボールキープの際の身体の寄せ方など、技術的に優れている点がたくさんあります。十分に学んで、成長できるリーグだと感じています。僕の場合は年齢を少し重ねた状態で来た。もうちょっと若い時に来ていれば、もっとじっくりと文化を学びながら、成長できていたのになという思いがあります。今、僕自身が一番頑張っていることは、リーグの文化・特性を速く学び、そこに自分の良さを出しながらいかに合わせていくか、という作業です」

フィジカルコンタクトについての意識の違い。

――ピッチの中で感じるJリーグの特徴をもう少し詳しく聞たいです。

「韓国、中国との違いを感じる点があります。『フィジカルコンタクトがある前にボールを放そうとする』『相手より先に動こうとする』という点です。韓国と中国は『激しくぶつかろう』と考えますから! この点はイメージした通りですね。Jリーグのピッチでは皆が、相手とのタイミングを計ってプレーしていると感じています」

――そういったなかで、Jリーグの場合、韓国人選手に多く求めるものは「闘志・パワー・強さ」です。でもハ・デソン選手のイメージは少し違います。

「そうですね。僕もできる限りフィジカルコンタクトは厳しくやろうとしているんですが、本来の特徴はそういったところにはない。試合の状況によって求められるプレーは変わっていくと考えていますから。試合の状況に合わせて、プレーをするということも心がけています」

【次ページ】 FC東京は「速い守備をするなという印象」。

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