全日本ラリー選手権レポートBACK NUMBER
好天に恵まれ5万人超の観客が来場。
勝田親子がJN6、JN5クラスを制覇!
text by
CINQ(サンク)CINQ
photograph byCINQ
posted2015/11/13 17:50
表彰台で祝福される勝田範彦。息子・勝田貴元の将来も楽しみとなった。
全国各地を転戦して争われる全日本ラリー選手権は、この第9戦「新城ラリー2015」が最終戦。
今年で12年目となる同ラリーは、2004年から地域再生法に基づき内閣府の認定を受けた「DOS(Do Outdoor Sports)地域再生プラン」の一環として愛知県新城市の事業となった。新城市の全面的な協力を得て、ラリー競技だけでなく様々なイベントが開催され、ラリーファンだけではなく多くのモータースポーツファンが訪れるイベントとして成長を続けている。
憧れの名車も揃う、レース以外のイベントが充実!
メイン会場を、広大な自然に囲まれた新城総合公園に移してから3年目の今年は、ゲストドライバーのトークショーやデモンストレーション走行などに加え、ランチア・ストラトスやトヨタ・セリカ・ツインカムターボなど歴代WRCカーや、ニュルブルクリンク24時間で活躍したレーシングカーが多数展示され、イベントが充実。自動車関連企業のPRブースや飲食関連の店も数多く出展され、これまでにない賑わいをみせた。
大会期間中の天候が好天に恵まれたこともあり、来場者は過去最高となる5万人超。選手にとっても、大観衆を前に走るこのラリーは特別な1戦として人気を集め、全日本ラリーとしては過去最多の70台が参戦した。
10月30日(金)の夕方に新城市役所と新城駅に挟まれた栄町線でセレモニアルスタートを行ない、お祭りムードを盛り上げた後、本格的な競技は31日(土)の午前8時にスタート。
2日間で争われるラリーは、1日目に3カ所の林道SSを3回、メイン会場の新城総合公園内を走行するギャラリーステージを2回、新城市内に最も近い林道SSを1回走る10SSが設けられている。2日目の11月1日(日)は、2本の林道SSと新城総合公園内のギャラリーSSを2回、1日目にも走行した林道SSを1回の7SS、2日間合わせて17SS(SS総距離96.735km)のターマック(舗装路)ステージを走行する。
道幅が狭く、細かいコーナーが延々と続く雁峰北。
華やかなイベントの一方で、苛酷なSSが多いのが、このラリーの特徴だ。
なかでも、1日目のSS1とSS5に設定された雁峰北(11.139km)は、道幅が狭いうえに細かいコーナーが延々と連続するテクニカルステージで、ドライバーは常にステアリングを左右のどちらかに切っていなければならない状態が続き、高い集中力と反射神経が求められる。コースの状況やコーナーの曲率を記載するペースノートに書き込む情報量も多く、コ・ドライバーは息つく暇もなくノートを読み続けなければならない。