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ロッシとロレンソ、14点差で日本へ。
またしても「接触」は起こるのか。
posted2015/10/05 10:30
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph by
Satoshi Endo
日本が世界に誇るサーキットに、鈴鹿サーキットとツインリンクもてぎがある。
どちらもホンダのサーキットで、鈴鹿は流れるようなコーナーが連続する「オールドスタイル」が特徴。対照的にツインリンクもてぎは、ストレートとヘアピン、中速コーナーを組み合わせた単調なコースレイアウトで、現代的な「ストップ&ゴー」サーキットである。
走っていて楽しいのは鈴鹿、つまらないのはもてぎだが、どちらもサーキット攻略の難易度としてはかなり高く、もてぎはライダーの好き嫌いがハッキリわかれる。
そして、シーズンを通してもっとも過酷なブレーキングが要求されるコースでもある。
数年前に、コスト削減の一環としてフロントのカーボンブレーキのディスク径が320mmに限定された。しかしもてぎでは、ディスクの温度が使用限界の1000度を超えることがあり、そのためこのコースだけは340mmの大径ディスク(MotoGPで採用されるフロントホイールのサイズだと、これが限界の大きさ)の使用が特別に許可されるようになった。そして昨年からは、安全性の面からブレーキのディスク径の制限そのものが撤廃された。
もっともハードなブレーキングが必要なコース。
もう何度も書いてきたことだが、現在のモトGPクラスは厳しい燃費制限と進化した電子制御のために、どのサーキットでも厳しいブレーキングが要求される。
いまやレース界にすっかり定着した“足だし走法”は、ブレーキングに定評あるロッシが産みの親であり、ハードブレーキング時代を象徴するライディングだ。
シーズンは残り4戦。もっともハードなブレーキングが要求される日本GPでは、ブレーキも過熱するが、戦いも熱くなることは間違いない。
Moto2クラスは、タイトル王手のザルコが今大会でチャンピオンを決める可能性が高い。
Moto3クラスは、総合首位のケントが順当に行けば、日本GP以降オーストラリア、マレーシアと続く3連戦でチャンピオンを決めることになるだろう。
そして、もっとも注目を集めるMotoGPクラスは、総合首位のロッシと総合2位のロレンソがわずか14ポイントで日本GPを迎える。