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「先発6人制」は田中将大のために。
ヤンキースの“実験”は成功するか。 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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posted2015/06/17 10:50

「先発6人制」は田中将大のために。ヤンキースの“実験”は成功するか。<Number Web> photograph by AFLO

田中将大の完全復活は、ヤンキースにとって優勝の絶対条件と言える。ダルビッシュも提案していた先発6人制はメジャーでも定着するのだろうか。

内外野をこなせる選手を獲得する、という方法。

 先発を6人にした場合、25人のベンチ入りメンバーのうち、投手が13人を占めることになる。

 そうなると、必然的に野手の控えを4人から3人に減らさなければならない。基本的に決着がつくまで延長戦を行なうメジャーリーグでは、野手の突然のケガを考慮しても、4人が望ましい。

 先発の6人目を加えるのか、野手を3人にしてジラルディ監督がやりくりするのか。

 ヤンキースのマネージメント・サイドは6月下旬に向けて難しい判断を下さなければならないだろうが、おそらく検討されているのは、内外野をこなせる「ユーティリティ・プレーヤー」を置くことだ。複数のポジションをこなせる選手がいれば、野手の控えが3人になったとしても、不安は少なくなる。

 ただし、ヤンキースにそうした器用な選手は見当たらない。そこで考えられるのがトレードだ。

6人制の「実験」は波及するか、責任問題か。

 ターゲットとなる選手の候補は……

ベン・ゾブリスト(アスレティックス)
ブラッド・ミラー(マリナーズ)

 といった選手が、複数のポジションをこなすことが出来る。

 特にゾブリストは垂涎の的だ。守備だけでなく、打撃面でも出塁率が高く、ヤンキースの需要にピタリとはまる。

 6人ローテーションを実現させるためには、段取りが必要となってくるだろうが、もしもこの「実験」が成功すれば、球界への波及効果は大きいだろう。

 ただし、失敗すればジェネラル・マネージャー、監督にとっては責任問題に発展しかねず、ヤンキースはこれから熟慮を重ねることだろう。

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