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15歳以下のゾーンディフェンス禁止!
日本バスケット界、強化へ荒療治。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2015/06/07 11:00

15歳以下のゾーンディフェンス禁止!日本バスケット界、強化へ荒療治。<Number Web> photograph by AFLO

現在中学校などでは半分以上の学校がゾーンディフェンスを使っているといい、混乱は確実。かつて禁止されていたNBAでは現在は解禁されるなど、世界の流れはどちらへ向かうのだろうか。

実は、ミニバスや小学校のゾーンは禁止されている。

 ではこうした双方の特徴の上で、なぜ15歳以下でのゾーンディフェンス禁止を打ち出したのか。その理由としてタスクフォースは、「15歳までは基礎的な技術を学ばなければいけない年代なのに、ゾーンディフェンスというシステムを順守することで1対1の対応が出来なくなっている」などと発表している。

 他にも、世界の多くの国で16歳以下はゾーンディフェンスが禁止されていること、小学校やミニバスケットボールについてもFIBAのルールでゾーンディフェンスが禁止されている背景もある。

 タスクフォースの指摘にあるように、日本ではゾーンディフェンスを採用するチームが多いのはたしかだ。ミニバスケットボールや小学生チームでのゾーンディフェンスはFIBAのルールに反していることになるが、それでもゾーンで守るチームが多いのは、1つにはマンツーマンで守りきれないという理由があるからだ。

 どのようなレベルの大会であれ、身長も含め個々の能力で上回る、技術の高い選手のいるチームと対戦するケースは起こる。その状況でどのように対抗していくかを考えた時に、やはりマンツーマンでは厳しい。だからゾーンディフェンスを敷いて、個人ではなく組織で守ろうと考える。それが日本でマンツーマンよりもゾーンが多用される理由だろう。

安易なゾーンの濫用に危機感を持つ指導者も。

 以前、現場の指導者からもゾーンディフェンスの弊害を指摘する意見を聞いたことがある。ゾーンディフェンスそのものが悪いというよりも、安易に用いてしまうのが問題だという趣旨だった。

 他の競技と同じように、バスケットも国際舞台では、日本は身体能力で自分たちを上回る相手と戦うケースは多い。身体能力にとどまらず、技術でもそうだ。

 個々の能力で差がある相手に日本が立ち向かうには、どうしても組織力が重要になってくる。戦術もその1つだ。つまり、過去に金星をあげたチームのほとんどは組織による勝利だったと言える。

【次ページ】 現場の混乱は必至だが、改革の契機としてほしい。

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