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メディアを通じた選手批判は御法度!?
MLBで名監督になるための条件とは。 

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菊地慶剛

菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi

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posted2011/10/17 10:30

メディアを通じた選手批判は御法度!?MLBで名監督になるための条件とは。<Number Web> photograph by Getty Images

昨シーズン途中からダイヤモンドバックスの監督代行を務め、今シーズンからチームを指揮するカーク・ギブソン監督。選手との対話を何よりも大事にすることで、昨シーズン65勝97敗、勝率.401と低迷していたチームを見事に復活させた

異質に感じる、日本でのメディアを通じた監督談話。

 ここまでメジャーの監督像について考察してみると、やはり今回の山﨑のケースは異様に見えてくる。日本ではメディアを通じて監督が選手批判をすることがたびたび見受けられるが、そのことにどうしても違和感を覚えるのだ。

 実はメジャーでは監督がメディアの前で選手批判を口にすることはほとんどあり得ない。複数の選手から聞いているのだが、日本では批判に限らず大抵の場合で監督の話はメディアを通じて聞こえてくるらしい。ましてやそれが選手への批難ともなれば……モチベーションを下げてしまうのは確実だろう。

 もちろんメジャーでも選手との対話をあまりせず、自分の思い通りに選手起用する監督もたくさん見てきた。また、日本のようにシーズン中に戦力外通告をするというシステムがないので、自分の知らないところで山﨑と同じ境遇の選手たちが少なからず存在しているのかもしれない。だが以前このコラムで、今シーズンの松井秀喜選手を取り上げた際に論じたように、監督という存在が選手のパフォーマンスを左右しているという事実は間違いない。

メジャーの監督に必要な素質と対話力。

 ギブソン、マドン両監督に留まらず、今回プレーオフに進出した監督たちには少なからず取材をしてきた経験がある。その采配は十人十色だが、選手たちから敬意を集める存在であることは皆一緒だ。それは裏を返せば、監督自身が選手たちへの敬意を忘れていないからに他ならない。

 日米問わず、選手生命が飛躍的に伸びてきている一方で、ベテラン監督たちが勇退し世代交代が進み始めている昨今。監督、コーチに近い年齢の選手たちが主力として活躍するような時代にもなってきている。その現状を踏まえれば、選手に対する意思疎通、敬意は監督の資質として今後さらに重要になってくるのではないだろうか。

■関連コラム ► 地味球団の逆襲と監督の手腕。~ブルワーズとDバックスの快進撃~
► メジャー選手を悩ませる人間関係。松井秀喜復活の理由は監督の更迭?

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