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長丁場と土壇場のドラマ。
~MLBの今季最終戦で大波乱!!~
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芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byGetty Images
posted2011/10/07 13:05
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ワイルドカードでのプレーオフ進出はほぼ確実視されていたブレーヴスだったが……
2011年3月、私はボストンとサンフランシスコのワールドシリーズを予想していた。
予想はまったく外れた。両者はともにプレーオフに駒を進めることができなかった。
8月にはまずジャイアンツが危うくなった。
レギュラーシーズンの最終日にはレッドソックスが消え、レイズが浮上した。
プレーオフに出られなかったのは、ジャイアンツやレッドソックスだけではない。ナ・リーグのワイルドカード・レースで独走状態だったブレーヴスも、最後の最後でカーディナルスに追い抜かれた。9月28日、162試合目に起こった大波乱だ。
これはまちがいなく球史に残る。ディヴィジョンシリーズまでが長引いている現状だが、レギュラーシーズン最終日に起こった事件の顛末は、あらためて書きとめておく必要がありそうだ。
両リーグの上位2チームが最終戦でまったく同じ成績に!?
ご承知のとおり、ことの起こりは数字が並んだことだ。
ア・リーグでは、レッドソックスとレイズが90勝71敗で並んだ。ナ・リーグでは、ブレーヴスとカーディナルスが89勝72敗でこれまたぴたりと並んだ。
どちらも9月28日のゲームが始まる直前の話だ。
28日の夜、レッドソックスは、ボルティモアでオリオールズと戦った。レイズは、本拠地のセントピーターズバーグでヤンキースとの戦いにのぞんだ。
一方、ブレーヴスはホームのアトランタにフィリーズを迎えた。カーディナルスはヒューストンに乗り込んでアストロズと戦った。
すんなり勝ったのは、カーディナルスだけだった。8対0。シーズン終盤で23勝8敗の勢いが最後までつづいたようだ。あとはブレーヴスの結果待ち。もしブレーヴスも勝てば、タイブレイカーが控えている。