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「巴投げを開始早々から…」体重無差別でも2勝、最軽量級の角田夏実が体現した“柔道のロマン”…代表監督が評価した「彼女にしかできない役割」
text by

松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2025/04/22 11:01

4月20日に“体重無差別”で行われた全日本女子柔道選手権
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「柔道を追い込んでやっているときが、いちばん…」
パリ五輪で金メダルを獲得したあと、今後についての気持ちは揺れ動いた。厳しい減量や怪我とも戦いながら追い求めてきた目標を叶えたあとだ。容易に決められなかった。
その中で、再発見する機会となったのが全日本女子選手権だった。
「柔道を追い込んでやっているときが、いちばん充実していて楽しいなと思いました。きつい部分もあるんですけど、引退したら味わえないと思うと、寂しい気持ちがあります。今ここで『辞めます』というより、自問自答しながら、ゆっくり考えてみたいと思います」
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心は揺れる。
会場が揺れる戦いぶりで存在感を放った角田は、揺れながら、柔道を、自身の未来を考えていく。
