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Mリーグ“戦力外通告”から1年「もしまたチャンスがもらえるなら…」重圧に悩んだ大舞台に、それでも丸山奏子が“感謝する理由”
posted2024/06/27 11:01
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph by
Takuya Sugiyama
麻雀界最高峰のMリーグでの経験は、若き麻雀プロに何を残したのか。「もう一度、あの舞台に立ちたいという思いはあります」。Mリーグを離れて1年、現在の率直な心境を丸山プロに聞いた。《NumberWebインタビュー/全2回の2回目》
「もっと努力できたんじゃないか」
赤坂ドリブンズとの契約終了を告げられた日、越山剛監督の投げかけた言葉が丸山奏子の胸に突き刺さった。もちろん、自分にできるかぎりの努力はしてきたつもりだった。だが、「寝る間も惜しんでがむしゃらにやったか、という意味では足りなかったのかもしれない」とも感じていた。“クビ”という現実がもたらす奇妙な安堵感のなかで、丸山は自問自答を繰り返した。
――監督の「もっと努力できたのでは」という言葉は、部外者からすれば率直に「厳しいな」と感じましたが……。
丸山 そうですね。でも、精神的に苦しくて麻雀と向き合えなかったとき、麻雀を楽しめなくなっていた時期に、努力を止めてしまった自覚はあった。なので、監督の言葉は素直に受け止めました。
――チーム内の雰囲気についても教えていただけますか。丸山プロが在籍していた4シーズン、赤坂ドリブンズは7位、4位、7位、7位(8チーム中/当時)となかなか結果が出ない状況が続いていました。
丸山 ずっと崖っぷちみたいな苦しい状況で、余計にプレッシャーがかかってしまった部分はあると思います。メンタル的なことについては、チームメイトにはあまり相談できませんでした。年齢や男女の違いもありますし、向こうも麻雀以外のことを聞かれても困るでしょうし……。あと、ドリブンズは対局中の控室を配信していて、そこで「見られている」ということに対する意識の違いにモヤッとすることはありました。誰かが悪いとかではまったくないんですけど、私は周りの目をわりと気にしてしまうので……。
Mリーグを離れ、生活面の不安「最初はありましたね」
――メンタル的に苦しいときは、どんな人に相談していたのでしょうか。
丸山 おかぴー(岡田紗佳プロ/KADOKAWAサクラナイツ)や高宮まりさん(KONAMI麻雀格闘倶楽部)さん、瑞原明奈さん(U-NEXT Pirates)に話を聞いてもらうことが多かったです。私の悩みをまりさんに「えー、そんなの気にしたって仕方ないじゃん」って言ってもらえると、なんかすごく救われるんですよ(笑)。もちろんみんな試合になったらバチバチに戦うんですけど、普段は仲のいい友達です。
――事実上のクビを宣告され、まとまった収入と「Mリーガー」という肩書きを同時に失うことになりました。生活面での不安はありましたか。