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大谷翔平、ジャッジも使用「あの黒いバット」の正体は? 日本の担当者に聞いた、愛される特徴&大谷効果「日本で使用する選手が倍増しました」 

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内田勝治

内田勝治Katsuharu Uchida

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photograph byNanae Suzuki(L)/Getty Images(R)

posted2024/06/21 11:03

大谷翔平、ジャッジも使用「あの黒いバット」の正体は? 日本の担当者に聞いた、愛される特徴&大谷効果「日本で使用する選手が倍増しました」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki(L)/Getty Images(R)

「C」マークが特徴的なチャンドラー社のバットを使う大谷とジャッジ。なぜパワーヒッターが好んでこのバットを選ぶのか、その特徴を聞いた

「本来は小売りで広く展開していって、そういう計画も立てて、ネットショップでもある程度形を作って作業をしていたのですが、原材料の高騰で、原価が20~30%アップしている状態でして……。広く販売するという計画が進まない感じです。僕も大学の時、木製バットを1打席で2回折って寂しい思いをしたので、大学生に3万5000円のバットを届けるのはどうかと感じつつ、何とか相場を整えたいと思ってやっています」

プロ注目の息子が使用するバットは…

 高校野球では今春のセンバツから導入された低反発バットの影響もあり、金属から木製に切り替える選手もちらほら目につく。宇野さんの三男で、早稲田実(西東京)3年の真仁朗もチャンドラーバットを使用。春の東京都大会では3試合連発で周囲の度肝を抜き、ここまで高校通算本塁打数も61まで伸ばすなど、プロ注目のスラッガーへと成長した。

「息子はバーチ材にグリップを巻いて使っています。低反発バットはバランスが気になるみたいなことを言っていたので、じゃあ木製を使ったらどうかと話をして、3月の練習試合で打ったら感触が良かったみたいです。練習では折るなと言っているので、速いマシンの時は金属で打たせています(笑)」

 今後は、チャンドラーバットを求める人たちに行き渡るような努力、工夫が欠かせない。宇野さんは、教え子たちの練習を見ながら、力強く決意をみなぎらせた。

「プレーヤーは自分にあった道具を探しています。日本でもパワーヒッターが自分のスタイルに合う形で使うということで、その方たちに情報が届いて、自分のパフォーマンスを上げるための選択肢の一つとして選んでくれたらいいかなと思っています」

 プロアマ問わず、日本の長距離打者が望み通りチャンドラーバットを手に取ることができるその日まで……。宇野さんの挑戦は続く。

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