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不倫報道で立教大監督を解任、上野裕一郎が初めて明かす真相「本当に申し訳ない…」「ただ、カラダの関係はない」「職を失ってハローワークに」
posted2024/06/29 06:00
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
Takuya Sugiyama
昨年10月、女子部員との不適切な行動が発覚し、立教大監督を解任された上野裕一郎。同校を55年ぶりの箱根駅伝出場に導いた指導者はいま、選手として陸上に取り組んでいる。佐賀で再起にいたるまでの話を本人に聞いた。(Number Webインタビュー全3回の第1回/第2回、第3回も配信中)
わずか3カ月で監督から「選手」に
佐賀県小城市にある小城公園。春には桜の名所にもなる地元の憩いの場、上野裕一郎はその場に走ってやってきた。
「いや、もうここから家が近いですし、これからお金もかかるし、車は持ってないんですよ」
久しぶりに会った上野は昨夏、立教大の監督時代に菅平の夏合宿で対面した時以上に体が絞られ、精悍な顔つきになっていた。
ほとんど眠れなかった
衝撃的なニュースが流れたのは、昨年の10月11日だ。
立教大学陸上競技部男子駅伝チームの監督である上野が女子部員と不適切な行動をとっていたことが発覚し、その翌日に電撃的に解任された。
「週刊誌の直撃を受けたのは、10月7日でした。僕は、その際、気が動転して混乱してしまって……、相手の女子部員は僕を守るような発言をしてくれたのですが、僕は情けないことに何もできなかった。その後は、ほとんど眠れなかったですね。寮に駅伝部の部長と(原田昭夫)総監督が来て、『監督は謹慎します』ということだけを学生たちに伝え、僕は何も話をすることができなかった。週刊誌に書かれたことは事実のものとそうでないものもありました。ただ、監督と女子部員が不倫したということだけが書かれていたので、そこに体の関係はないなど、細かい事実や経緯を説明をして直接、学生に謝りたかったのですが……」
部屋で酒に走った
退寮した上野は、自宅に戻れず、自分で取ったホテルに投宿した。