メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「オオタニは彼らとは違うんだよ…」ドジャース大谷翔平にヤンキース球場職員が放った“皮肉”のワケ…徹底的なブーイングのウラに「複雑な心境」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2024/06/12 17:03
ヤンキースとの3連戦に挑んだドジャースの大谷翔平
大谷へのブーイングの裏にある“ヤンキース魂”
ヤンキースには今季パドレスから25歳のスーパースター、フアン・ソトが加入した。アーロン・ジャッジとのコンビはドジャースのベッツ、大谷、フリーマンのMVPトリオに匹敵するほど他球団にとっては脅威の存在だ。ドラフト1位で獲得した伸び盛りの23歳の遊撃手、アンソニー・ボルピも台頭著しい。そして、投手では100マイル近い速球を武器にする26歳のルイス・ヒルがトミー・ジョン手術を経てエース級の働きを見せている。大谷への思いもおさまり、今のヤンキースに満足しているのではないか。だが彼らは違った。『欲しい選手は必ず獲る』。球場職員の立場でも、ヤンキース魂をしっかりと持っていた。
ワールドシリーズ出場40回、優勝27回のヤンキースに対し、ドジャースは出場21回、優勝7回。1958年のロサンゼルス移転前はマンハッタンの対岸の街、ブルックリンに本拠を置いていた背景もあり両球団は特別な関係であり歴史がある。4カ月後の10月にこの伝統球団同士の第120回ワールドシリーズは実現するのか。となれば、ブロンクスのファンは大谷へ大きなブーイングを送り続けるだろう。だが、それは彼らなりの『Love Call』の裏返し。実現を楽しみに待ちたい。