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「コイツらすごくなるんだろうな…」石川祐希の代表デビューを知る永野健がしみじみ「笑顔かわいかったなー」“最強の仲間”を得たキャプテンの10年 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byAFLO SPORT

posted2024/06/10 17:02

「コイツらすごくなるんだろうな…」石川祐希の代表デビューを知る永野健がしみじみ「笑顔かわいかったなー」“最強の仲間”を得たキャプテンの10年<Number Web> photograph by AFLO SPORT

石川祐希の日本代表デビュー戦で同じコートに立った永野健 (写真は2015年)

「2人が最初B代表で一緒にやると聞いた時、正直、どうかな?という気持ちがちょっとありました。モチベーションはどうなんだろうな?とか、もし怪我させたらどうしようとか。まあ調整ぐらいな感じだろうと思っていたので。でもいざやってみると、そんなそぶりは一切ない。1点に対して本気で喜ぶし、ボールを落とさない。僕もA代表で一緒にやっていた時の祐希と藍の姿勢で、ここでもやってくれるので、僕も毎日刺激をもらっています。

 僕もここではキャプテンなので、祐希のいいところを真似しようと思っていますけど、『あ、負けてるわ』と思った。人間的に。同い年ですけど本当に尊敬できるし、“雲の上の存在”は言い過ぎですけど(笑)、そういう目で見てしまいます」

無意識にまいた未来につながる種

 B代表のコーチを務める永野(たけし)も石川の姿勢に感謝していた。

「B代表だろうが関係なく、6対6の練習中には、相手の癖を見て『こういう時は打ってこないよ』『プッシュ多いよ』とコミュニケーションを一番取っているし、リーダーシップを発揮している。ありがたいですよ。若い選手にとっていい経験ですから。

 石川と藍がコートを分かれてバチバチやり合う姿も、『やっぱりこれだけ高い意識でやってるんだ』と周りの選手の刺激になるし、あとあと絶対響いてくる。2人が一生懸命やってくれているからそれが見えるわけで。彼らが“調整”というイメージでやっていたらそれは見られないと思う。彼らの本気度を感じます」

 石川自身は「別にBだからAだからといって僕のやることは変わらないので、いつも通りの自分の雰囲気でやっていました」と話したが、無意識のうちに未来につながる種をまいていた。

 スパイク練習の1本1本にも石川は工夫や意識の高さが見えると、永野は感心する。

「ブロックがないスパイク練習では、若い子たちはみんな下に打ち落すんです。でも石川は絶対に落とさない。長く打って、コートエンドやアウトになるぐらい」

 常に相手の高いブロックをイメージしながら打っているから、そういう軌道になる。

「それが彼が世界で戦っている強みなのかなと。そういうところで世界一になっているのかなと感じましたね」と感慨深げに語った。

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