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あなたが選ぶ「井上尚弥のベストバウト」は? 700人アンケート結果発表…「井上が最も苦戦した試合」「史上最高のワンツー」は何位?
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byReuters/AFLO
posted2024/05/23 18:20
日本が世界に誇る“モンスター”井上尚弥の全27戦から「ベストバウト」を選ぶアンケート。トップ10にランクインした試合は?
9位 河野公平戦 6票
9位は、井上にとって「最後の日本人対決」でもある河野公平戦です。元WBA世界スーパーフライ級王者で当時36歳の河野は、プロで40戦以上のキャリアを持つベテランボクサー。井上戦を迎えるまで一度もKO負けがなく、果敢なファイトスタイルと驚異的なタフネスで多くの名勝負を生み出してきました。
妊娠中だった妻に「井上くんだけはやめて」と反対されながらも、覚悟を決めてモンスターとの一戦に臨んだ河野。ガードを固めて距離を詰め、5ラウンドには井上を攻め込むシーンもありました。しかし6ラウンド、井上の狙いすました左のカウンターで大の字にダウン。なんとか立ち上がったものの、連打を浴びてTKO負けを喫しました。それでも河野の奮闘は見るものの心を揺さぶり、ファンからも「敗者が輝いた試合」といった声が寄せられています。
「日本人選手が相手の試合の中で一番印象的」(25歳・女性)
「ただの勝敗だけではなく、崇高なファイトであったから。好試合は他にもあるけど、光り輝く敗者と言えるのはこの試合だと思う。敗者が一番輝いて見えた試合として選出しました」(59歳・男性)
「井上尚弥選手の動きはもう言うまでもなく素晴らしいのですが、河野公平選手の果敢に攻めて美しく負ける姿がカッコ良かった」(29歳・男性)
8位 田口良一戦 18票
「井上尚弥を最も苦しめた男」として知られる田口良一との日本ライトフライ級タイトルマッチが8位にランクインしました。スパーリングでプロデビュー前の井上に圧倒され、悔し涙を流したこともある田口。それでも日本王者としてプロ4戦目の井上を挑戦者に迎えた“本番”のタイトルマッチでは、チャンピオンとしての意地を見せつけます。
判定で敗れはしたものの持ち前のテクニカルなボクシングを展開し、モンスターを相手にダウンを喫することなく10ラウンドを戦い抜いた田口。その後、井上戦の経験を糧に、WBA・IBFの世界ライトフライ級王座を統一する名チャンピオンへと上り詰めました。
「日本人選手同士で2人共、後の世界チャンピオン。井上尚弥の数少ない判定勝利の1つで力、技術、意地がぶつかり合った凄い闘いでした」(49歳・男性)
「絶対勝つという気持ちの強さ、チャンピオンの意地をこれでもか、というくらい見せてくれた。そして、倒れなかった。何度でも見返したくなる試合。勇気と感動を与えてくれた」(50歳・女性)
「日本人選手との対戦で最も苦戦した試合。その後の田口選手の活躍を見れば、最強の敵だったかもしれない」(63歳・男性)
「シンプルに良い試合でした。田口選手の絶対に負けないという気持ちが出ていて、もしかしたら勝てるかもと思わせるような内容でした」(54歳・男性)