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平野美宇が早田ひなに勝利も…実力拮抗の女子卓球“パリ五輪オーダー”はどうなるのか? 打倒・中国のカギはダブルス「インド勢も侮れない」
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byGetty Images
posted2024/03/18 17:18
パリ五輪代表に選ばれた早田ひな、平野美宇、張本美和
ダブルスでインドの姉妹、スティルタ&アイヒカ・ムカルジー組に負けたことも大きなニュースとなったが、2月に行われた世界選手権団体戦でインドは中国に対し2-3、あわや金星というところまで追いつめている。しかもその2-3の中には、同選手権決勝で早田、張本が完敗した世界ランク1位の孫穎莎からアイヒカ・ムカルジーがあげた勝利も含まれる。異色のラバーを使用するインド勢は決して侮れない存在であること、当たるならしっかり対策をとらなければならない相手であることをあらためて示した結果でもあった。
パリ五輪での“オーダー”はどうなる?
パリ五輪代表が決まり、オリンピックへと進んでいる日本の選手たちだが、シングルスはむろんのこと、大きな目標は中国を破っての金メダルだ。
では、どのようなオーダーが組まれるのか。
まず前提として、オリンピックの団体戦でのオーダーについてはルールが定められている。コイントスにより対戦する2つのチームに対して「ABC」および「XYZ」を割り当てる。それぞれのチームの中では「ABC」あるいは「XYZ」の選手を決める。
試合の順は、2016年リオデジャネイロ五輪では第3試合にダブルスが組まれ、その他はシングルスだったが、東京五輪ではダブルスが第1試合となり、次のように進められた。
第1試合 BC対YZ
第2試合 A対X
第3試合 C対Z
第4試合 A対Y
第5試合 B対X
つまり他の競技の団体戦と比べれば、卓球の場合、オーダーを決める自由度は制限されている。相手の出方を予想し、それに応じて自在にオーダーを組んだりすることはできない。
ちなみに東京五輪の決勝では、日本は第1試合が石川佳純と平野、第2試合が伊藤美誠、第3試合が平野。伊藤がシングルス2試合での起用となったが、第3試合の時点で0-3となり、中国に敗れた。