カギを握るのは“ダブルスでの勝利”

　パリ五輪ではどうか。日本のエース格と言えば、現状、やはり早田だ。ふつうに考えれば、早田がAないしはXで、シングルス2試合に臨むことになる。

　とすれば、ダブルスは平野と張本が組んだ上で、それぞれがシングルス1試合を担う。

　決勝で当たることを前提とした上で、中国を破るにはやはりダブルスが鍵を握るのではないか。ダブルスを落として、残りのシングルス4試合で3勝をあげるのはハードルが高い。

　現状は平野、張本の右利き同士だが、早田をダブルスに入れて左右のペアをつくる思い切った考え方もないわけではない。その場合は平野ないしは張本がシングルス2試合に臨むことになる。

平野と張本のダブルス　©Getty Images

　いずれにせよ、ダブルスは鍵を握る1つと言える。

　ただ、世界選手権団体戦で早田と平野が勝利したように、シングルスでも対抗しうる可能性を示している。

　孫穎莎という強大な相手はいる。それでも残る期間で個々のレベルアップ、ダブルスの向上によって、チームとして対峙していける。ここからどう強化を図っていくのか、注目される。