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平野美宇が早田ひなに勝利も…実力拮抗の女子卓球“パリ五輪オーダー”はどうなるのか? 打倒・中国のカギはダブルス「インド勢も侮れない」
posted2024/03/18 17:18
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Getty Images
3月7日に始まった国際大会「WTTシンガポールスマッシュ」が17日に終了した。
大会の期間中、さまざまな出来事が話題となった。その1つは平野美宇と早田ひながシングルスの初戦であたり、平野がストレートで勝利をおさめたこと。また、平野と張本美和がダブルスの初戦でインドのペアに敗れたことも注目された。
早田が0-3とストレートで平野に敗れたことは、驚きをもって受け止められた。世界ランキングで見れば3月12日の時点で早田が5位、平野が18位。パリ五輪選考レースでも2位以下を大きく引き離した1位で代表の切符を手にしている早田の敗戦、しかもストレート負けであったことが、衝撃に拍車をかけたかもしれない。
早田と平野の対戦成績は五分
ただ、早田と平野は、国際大会での対戦成績で見ればシンガポールスマッシュの前まで7勝7敗と五分。パリ五輪選考レースが始まった2022年以降、国内で対戦したことは2回あるが、こちらも1勝1敗。拮抗した勝負を繰り広げ、しのぎを削ってきた2人だ。そのときの調子ひとつで勝敗がひっくり返ることに不思議はない。
また、「できるだけ勝ち上がって世界ランクを上げるために頑張ろうという気持ちで挑みました」と平野は試合後に語っている。世界ランキングはパリ五輪でのシングルス、団体戦のいずれのシードにもかかわってくるが、平野のそうしたモチベーションで上回った面が試合に影響したかもしれない。