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メッシ愛妻の両親経営スーパーに銃弾14発!「W杯オウンゴール射殺事件」「数千万円の強盗」…“南米の凶悪事件”に名手が狙われた真相
posted2023/03/13 17:00
![メッシ愛妻の両親経営スーパーに銃弾14発!「W杯オウンゴール射殺事件」「数千万円の強盗」…“南米の凶悪事件”に名手が狙われた真相<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/6/1500wm/img_66d90851d1cfe8c7b521ae9cd96f4230444102.jpg)
カタールW杯優勝後のメッシファミリー。妻アントネーラさんの両親が経営するスーパーマーケットに銃弾が撃ち込まれるとは……。
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![沢田啓明](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA
1万1000km余り離れた花の都パリで、メッシ夫妻は身の毛がよだつような思いをしたのではないか。
3月2日未明、アルゼンチン北東部ロサリオでアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)の妻アントネッラさんの家族が経営するスーパーマーケットに14発の銃弾が撃ち込まれた。事件が起きたのは朝2時頃で、店員も客もおらず、死亡者も負傷者もいなかった。しかし、現場には「メッシよ、お前を待ってるぞ」、「ホブキン(市長)は麻薬の売人だ。お前を守ってなんかくれないぜ」と走り書きした紙切れが――。
メッシの故郷は今「アルゼンチンで最も危険な町」に
ロサリオは、人口約130万人の国内第三の商工業都市。アルゼンチン北部の交通の要衝だ。メッシ夫妻は、この町で生まれ育った。
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アントネッラさんのいとこがメッシと同じ少年チームでプレーしていたことから、メッシが9歳、アントネッラさんが8歳のときに2人は知り合った。また、メッシの両親は今回銃撃されたスーパーマーケットでよく買い物をしていたという。
メッシは13歳でバルセロナのアカデミーに入団し、一家はバルセロナへ移住。一方、アントネッラさんの一家はロサリオに住み続けた。しかし、2人は文通などで幼い愛を育み、2010年、23歳のメッシが彼女をバルセロナへ呼び寄せた。正式に結婚したのは2017年だが、2人の間には3人の男の子がいる。
ロサリオは、以前はまずまず平穏な地方都市だった。しかし、近年、麻薬の売買の拠点となり、麻薬密売業者どうしの抗争が頻発して治安が急速に悪化。現在では、「アルゼンチンで最も危険な町」と言われている。
このような状況を改善しようと、ロサリオ市当局が麻薬とギャングの追放に躍起となっていた矢先だった。犯人に名指しされた市長は「レオと私の名前を出したのは、脅しだ。卑怯な威嚇に屈することなく、犯罪組織を撲滅する」と息巻いている。
メッシの父ホルヘさんは、この事件のことを知った息子が「みんな落ち着いて。大丈夫だから」と語ったことを明らかにしている。
3月の強化試合に招集されているメッシだが
メッシは、今月末にアルゼンチン国内で行なわれる強化試合2連戦に招集されている。W杯カタール大会に出場した26人全員を含む35選手が招集されており、対戦相手はいずれも格下。強化試合というより「W杯優勝記念イベント」の意味合いが強い。
ただし、アルゼンチン国内でプレーするある選手は、「もし私が彼の友人なら、『帰国しない方がいい』と忠告するだろうね」と語る。はたして、メッシは無事に母国での日々を過ごせるのか――。