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「モリタ、モリタ」とポルトガル地元カメラマン称賛…冨安健洋vs守田英正が「試合後にユニ交換」“EL日本人対決”を撮った
posted2023/03/14 17:02
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
3月9日、各地でヨーロッパリーグラウンド16第1レグの試合が行われた。ポルトガルの首都リスボンでは、スポルティングCP対アーセナルの一戦が組まれ、ホームチームには日本代表MF守田英正、アウェイに乗り込んだロンドンの名門には同じく日本代表DF冨安健洋が所属。日本代表対決となった試合の撮影に赴いた。
接戦の末、2-2で決着を見た一戦の中で、守田はボランチとして先発フル出場すると、随所で高いボール奪取能力を発揮し、また効果的なパスで好機を演出する活躍を見せた。対する冨安は後半に入って63分から途中出場となったが、攻守に存在感を発揮し、日本人対決に花を添えた。試合終了直後には、声を掛け合い、そしてユニホームを交換する姿を撮影することができた。
3万6000人を超えても空席が目立ったワケ
キックオフは、現地時間17時45分。地下鉄Campo Grande駅を出るとすぐ、雲間から覗く青空の下にスタジアムを見つけることができた。両チーム先発メンバーを確認すると、撮影ポジションに着いた。先発の守田を撮影するため、スポルティングの攻撃側に決めた。
この試合、前評判では、今季プレミア首位を走るアーセナルが優位だっただろうか。その中で徐々に冨安は先発の機会を減らしており、途中からの出場に期待しながら、アップに臨む冨安にカメラを向ける。
この日の入場者数は3万6000人を超えたが、選手入場時、またキックオフのタイミングではスタジアムに空席が目立った。中央ヨーロッパ時間18時45分で設定されているため、1時間時差のあるポルトガルにおいて――平日のこの開催時刻は、サポーターのことを考えられているとは言えそうにない。
アーセナルボールで試合が始まると開始から5分、スポルティング最終ラインより前線にフィードが送られると、高く設定されたアーセナルのDFラインの裏へ抜け出たペドロ ・ゴンサウベスが相手DFに競り勝ち、GKと1対1の局面を作った。最初の得点機会を活かすことはできなかったが、相手陣内へ圧をかけるアーセナルに対し、鋭いカウンターを狙うスポルティングという構図がはっきりと現れたシーンだった。
守田が狙い澄ましたようにボールを奪取
その直後、アーセナルはネルソンの攻め上がりに対して、守田が狙い澄ましたようにトラップの際にボールを奪取し、相手にリズムを渡さなかった。負傷によってゲームが止まると、すかさずアーセナル指揮官アルテタは、選手を呼び寄せて指示を送った。