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「カマダのセンスは“最強MF”デブライネに通じる」「もちろん長谷部誠も…」ドイツ紙記者が“ココだけに書く鎌田大地ガチ評価”
posted2022/11/15 17:01
text by
フィリップ・セルドーフ/南ドイツ新聞Philipp Selldorf / Süddeutsche Zeitung
photograph by
Kiichi Matsumoto
鎌田大地の進化を語る上で、象徴的なシーンがひとつある。10月22日にボルシア・メンヘングラッドバッハのホームで行われたブンデスリーガ第11節の前半、この26歳の日本代表は珍しくイエローカードを受けた。それは全公式戦を通じて、およそ1年半ぶりのことだった。
“消える時間帯”が消えた
鎌田はブンデスリーガでもっともエレガントな選手のひとりだ。ただし最近はタフネスが増し、球際の競り合いやデュエルの強さが際立っている。中盤の低めで起用されることが多くなった今シーズン、彼はリーグのファウル数ランキングで25位タイ(本稿執筆時点)。昨シーズンは121位だったから、彼のプレースタイルの変化が見て取れる。華麗な球捌きと激しいコンタクト──相手にとってはこれまで以上に厄介に違いない。
ブンデスリーガで5シーズン目を迎えた鎌田は現在、これまでで最高の状態にある。
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リーグ戦ではすでに7得点を挙げており、過去の1シーズン最多得点の5をすでに上回っている。また過去のシーズンでは、国内の試合で“消える時間帯”が少なからずあり、特に重要な局面に絡まないこともしばしばあったが、今季はピッチ全体に特大の影響力を及ぼすと共に、決定機にも頻繁に関与。それが前述の得点数と3アシストという数字にも表れている。
得点とアシストセンスはデブライネに通じる
一部のファンに“ユーロ・ダイチ”と呼ばれているように、欧州カップ戦では以前から好パフォーマンスを見せることが多かった。2019-20シーズン(ベスト16)と昨季(優勝)のヨーロッパリーグにおける見事な出来は、誰もが認めるところだ。
だが今季の鎌田は国内のリーグでもカップでも高く安定したプレーを続けている。ここまでの全公式戦の記録は、21試合12得点4アシスト。中盤の選手──しかも多くの時間帯で低めの位置を任されている──としては、実に優れた数字である。
得点とアシストのセンスについては、マンチェスター・シティのケビン・デブライネに通じるものを感じさせる。
ダイナミズムではそのベルギー代表MFに及ばないかもしれないが、スキルと洞察力においては甲乙つけ難い。またどちらもナンバー10の役割を十全にまっとうできるが、より低い位置、つまりナンバー8としての働きに意気を感じているようなところがある。